AdobeがFlexをオープンソース化

AdobeがFlexをオープンソース化した。これはかなり面白いニュース。昨日、Robert Scobleが「今日の夜、数十億ドル企業がデカい発表をするぜ、ヒントは「(Steve Ballmerの例の雄叫びをもじって)Developers, developers, developers!」と予告していて、みんな「どーせマイクロソフトでしょ?」的な反応だった。
News tonight for developers « Scobleizer
Come back tonight at a little after 9 p.m. Pacific Time tonight.
Some big multi-billion-dollar corporation would like to announce something.
Why?
Developers, developers, developers!
で、フタをあけたらこの知らせだったというわけ。4/16にMicrosoftがSilverlightを発表し、同日、AdobeがAdobe Media Player (with DRM)を発表した話は本ブログでも書いたとおり。あんまり日本では取り上げらなかったけど今回はどうだろうか?

で、今回のニュースは3つの意味があると思う。
  1. Desktopアプリにおけるリッチなユーザー体験をめぐってさらにMicrosoftとAdobeがバチバチ火花を散らすってこと(Robert曰く、"firing its guns")
  2. Web 2.0 Expoでも話題になった、Widgets/Badges/Gadgets領域で優位になるだろうってこと。例えばこんなの → Ely Greenfield’s DisplayShelf componentDemoCode
  3. Flash環境はOpenかどうかという議論に終止符を打つだろうってこと
オープンソースライセンス形式はMozilla public licenseで、Tamarin projectとしてAction ScriptのVMをオープンソース化した時と同じだ。開発者を取り込んだ方が勝ちという意味では、Adobeは正しい選択をしたと思うし、一方でAcrobatなどプロプライエタリ製品はちゃんと残しているし、バカ売れとは言えないFlexをオープンソース化したところで財務的にはあまり痛くはないと思う。もし、Macromediaを買収した時点でここまで考えていたとしたらたいしたもの。

オープンソースとしてリリースされる予定のものは、
  • Flexコンパイラ (mxmlc, compc, asc)
  • Flexコマンドライン・デバッガ
  • View sourceユーティリティ
  • 自動テスト化フレームワーク
  • Flexコア・コンポーネント・ライブラリ(Apolloコンポーネント含む)
  • Build用スクリプト群
  • Web層コンパイラ
  • Flex-Ajaxブリッジ(既にオープンソースだが、ライセンスがMITからMPL)
だそうだ。さらにここでGoogleが絡む。サポートや議論のためにOpen Source Flex Google Groupが存在する。Adobeとしてはそれでも保証が欲しい企業ユーザーのために、有償でFlexサポートを提供するとのこと。コミュニティは既にFlex Beta 2の頃から形成されていて十分に育っているというのも魅力。

一方、MicrosoftのSilverlightは評判は悪くないのだが決定的な「ねじれ構造」を持つ。彼らが強いEnterprise市場はWeb 2.0とかXAMLどころではないということだ(内部統制だ、Thin Clientだという話はあってもね)。SharePoint Server 2007はSilverlightコンテンツを扱えるようになるだろうがそういった使い方の需要は多くないだろう。企業向けアプリではAdobeは劣勢(.net > Flex)だが、現在Web 2.0が展開されている、B2C市場ではAdobeはいい戦いをするのではないか?それを決めるのはどの記事にも書いてある通り、「開発者達」だ。

最後に、Robert Scoble自ら、FlexアーキテクトのEly GreenfieldとFlex製品担当副社長のDavid WadhwaniにインタビューしているPodCastを紹介しておきます(冒頭、大き目の音で入るのでちょっと注意)。



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