Google Tubeの訴訟リスクの余談

Google Tubeの件で、訴訟リスクをどう見るかについての磯崎さんの見解を読んだ。
isologue: GoogleのYouTube買収と有限責任性:
もちろん、「訴訟する側がGoogleを訴えるなんてことがありえない」ということじゃありません。
YouTube にVCが投資した資金は、Forbesの記事などを読むと、たかだか数十億円のオーダーのようですので、YouTube自体は金もってない。むしろ、池田 さんのおっしゃるとおり、コンテンツを持ってる側の弁護団は、当然、なんとかGoogleにも責任が及ぶという理屈をつけてGoogle本体を訴訟できな いか、と頭をひねると思います。
訴訟リスクによる損害をどう見るかは専門家に任せるとして、関連した話を。

Googleは上場企業なので、SOX法(米国企業改革法)、つまり、Sarbanes-Oxley Act 第404条の対象になる。報道によれば、GoogleはSOX404を既にクリアしているわけだが、子会社になったYouTubeの提供するサービスにおけるビデオ投稿行為は、次回のSOX法監査時期までにコントロールされなければならないということになるのではないか。承認行為なしに投稿ビデオを公開することは、莫大な金額を要求される新たな訴訟リスクを抱える危険性が高い。投稿されるビデオそのものは会計トランザクションではないけど、財務諸表に影響する企業リスクとしては株主や債権者は無視できないでしょう。従って、この「業務プロセス」に対して何らかの対策を講じなければならないのではないかと僕は想像するわけです。

さらにこれは、YouTubeの面白さである「確信犯的ビデオ即時公開」ができなくなる(つまり検閲を伴うGoogleVideo方式にせざるを得ない)という可能性があるのではないかと思えるのだが...。それとも削除要員大量雇用で対応するかな?

監査法人のヒト、間違ってたら指摘してね...あ、監査・コンサル同時提供禁止だったか(笑)