5分で分かるわけないでしょ

脊髄反射みたいですが、
こういう記事はもう止めたらどうか?

金融商品取引法を対処療法的にクリアすることなんぞ、意味は無いし、金を使うだけ無駄というもの。内部統制っていうのは言葉は固いが、過保護扱いされていた企業が大人になるためのプロセスだ。上場企業の経営陣にどういう要請があるかといえば、カバーする範囲が広い順に、
  • 経済産業省企業行動研究会の指針
  • 会社法
  • 東証上場時の宣誓書・上場会社の適時開示体制・有価証券上場規程
  • 金融商品取引法
となる。個人情報保護法、不正競争防止法対策というのは経営そのものとは直接関係しないのでもう少し下の概念ということになる。いずれにせよ、こういうものに教科書的に対処するという考えはちょっと変で、経営層が、
  • 自分達の会社って何?何故、存在するの?
  • 真のステークホルダは誰なのか?
  • そもそも高くなる上場コストを払ってまで上場企業として留まるべきなのか?
  • 自社の業務とは何か?
  • 業務を健全に回すにはどうすべきか?
  • 会社にとってのリスクとは何か?
  • どう対処するのか?(過剰でなく)妥当な範囲の対策とはどの程度か?
  • そういったことを株主はじめステークホルダに説明するにはどうすべきか?
といったことを真面目に考え直すことがまず先にある。その上で方針が出て、上場廃止するのかコストをかけてでもでもこういった要請に対応してゆくのかを判断しなければならないし、或いは子会社なら連結除外、統廃合なども視野に入れ、対応の幅・深さ・実現性・合理性を考えつつ総合的にアプローチしてゆくものだ。場合によってはどこかにM&Aしてもらうという話だってある。

文書化ツールがどうとかERPが肝ですとか、順序が違うでしょ、それ。商品売りたいのはわかりますがね。いずれは書かれているような内容を議論することもあるが、そういう次元でいきなりお話に来られると空気嫁という雰囲気になったりするので、ちょっと苦言を呈してみました。