Surfacing Computing

Microsoftは、トップシークレットとしていた新しいコンピューティングスタイル「Surface」を発表した。ビデオはここでドゾ。
Microsoft Surface - Behind the Scenes with VIDEO - Touchscreen, Multi Touch Coffee Table - Ballmer - Jeff Han - PlayTable - Popular Mechanics
基本はタッチパネルなんだが、より直感的な操作が可能になっているみたいだ。1980年代のインベーダーゲームに代表される机タイプのゲーム機のようにも見えるし、iPhoneをデカくしただけちゃうんかと思ったりもするが、Techmemeではかなり多くの言及があり話題となっている。

でもねえ、トップシークレットという割には、これって去年の2月、Jeff Han (NYU's Courant Institute of Mathematical Sciences, この後、MSに入ったのか?)が発表した下のビデオのことじゃないのかというコメントがあったりするな。


他にも、同じくJeffが実演しているこれを見ると、The Matrix Reloadedのザイオンのシーンで見たそのまんまじゃないのかと思った。あれは空中だったかな...?

AppleがDRMフリー曲を発売開始

AppleがDRMフリーのコンテンツ、"iTunes Plus"を$1.29ドルでiTunes Music Store上で売り出す。256kbpsとクオリティも高い。EMIの曲が中心みたいだ。具体的には引用にある通り、ローリングストーンズ、ノラジョーンズ、ピンクフロイドやポールマッカートニーの初期のアルバムからの曲など。今までのDRM付き音楽も99セントで継続して売られる。
Apple Launches iTunes Plus:
CUPERTINO, California—May 30, 2007—Apple® today launched iTunes® Plus—DRM-free music tracks featuring high quality 256 kbps AAC encoding for audio quality virtually indistinguishable from the original recordings—for just $1.29 per song. iTunes Plus is launching with EMI’s digital catalog of outstanding recordings, including singles and albums from Coldplay, The Rolling Stones, Norah Jones, Frank Sinatra, Joss Stone, Pink Floyd, John Coltrane and more than a dozen of Paul McCartney’s classic albums available on iTunes for the first time.
また、あわせて無料コンテンツ"iTunes U"も発表された。これは、UCバークレー校やMITなど米国のトップクラスの大学の学校案内や講義、言語レッスン(おお!)、研究所のデモやキャンパスツアーなど面白い教育領域からなる。

先日のJASRACが起こした訴訟の判決の件で、よせばいいのにサイトを見ていたらFAQが掲載されていた。曰く、朝夕のチャイムとかビデオに偶然収録されてしまった場合でも「お手続」が必要なんだそうだ。手続きが不要ないし不確定な文脈では「お手続き」、明らかに必要な文脈では「手続き」と微妙に使い分けているのがとっても姑息で怒りが倍増してただけになんとも言えない気分だなあ。

Google MapsにMappletも登場!!

いやー、すごいすごい。前記事のストリートビューに加え、開発者向けにMapplet(Map-applet)も発表された。Mappletとは、Google Mapsに追加するミニアプリケーション。いわば、Mash Ups Kitというようなもの。Mappletのサンプルはこれね。

Mappletsディレクトリも既にあって、iGoogle同様、いろいろ追加できるようになっている。



Mashup of Mashups(マッシュアップ中のマッシュアップ)という開発者ブログ記事において、Mapplet開発者用ドキュメントとビデオが発表されている。

Google Mapsにストリートビュー登場!!

キタ(゚∀゚)ッ!! Where 2.0 カンファレンス(なんちゅう名前や)で、ついにGoogle Mapsのストリートビューが発表された。四の五の言わずにまずはサンフランシスコラスベガスで体験してみて!プロダクトマネジャ、
Google LatLong: Introducing... Street View!:
Here on the Google Maps team we constantly strive to make high-quality imagery of the world available to our users. Why? We know that providing rich, detailed maps better enables you to understand the world's geographic information.
追加情報は適宜、Updateします。

下は超有名なSFのタイムズスクエア。



ゴールデンゲートブリッジに行ってみたよん。



ストリートビューが見られるのは、現在以下の都市。
  • San Francisco Bay Area
  • New York
  • Las Vegas
  • Denver
  • Miami
あとは今後追加のようだ。

*Updated*
Street Viewが利用可能な都市は、bounds.txtに記されている模様。これをチェックすれば新たに増えたかどうかわかる。

*Updated 2*
Street Viewは小さなFlashアプリケーションによって実現されている。FlashからActionScriptソースコードを抜くFlareを使ってソースコードを見るとこうなっている。これからいろんなことを読み取ろうとしている人達がいるようだ。

この他、San Jose Mercury Newsでは、MS vs Googleについて論評。MSはGoogleの発表の前日、 Virtual Earth 3-D で米国、カナダ、英国の73都市について「鳥瞰(Bird-View)」を実現し、2008年終わりまでに500都市を網羅する計画を発表した。一方でGoogleはストリートビューでまだ5都市。MSもストリートビューをシアトルとサンフランシスコで実験していたが、Bird-Viewの方が好まれるだろうとの判断で実験をやめている。

これだけだとGoogle不利のように見えるが、Virtual Earth 3DはGoogle Earth同様、デスクトップアプリなのでダウンロードが必要。一方、Googleは「ブラウザのみで利用できるGoogle Maps」+「Mappletによる利用者・開発者取り込み」作戦を取ったということだ。

(Googleが出資している)AOLによるMapQuestの調査によれば、1/5のユーザーがより高度な(実用的な)ビューを選ぶということで、渋滞回避ルートなどの提供に集中しているとのこと。これから考えると、最終決着はカーナビ+実用アプリを制した方か?

Links for 2007-05-29

Links for 2007-05-29

Docufarmでプレビュー達人

Docufarmが提供するfirefox拡張を使うと、PDF, PostScript, Word, PowerPoint,RTFファイルをクリックするだけで、下図のような特別なプレビューモードを提供してくれる。クリックすると該当ページがズームされるのだが、結構使い勝手が気持ちいい。残念ながら日本語は対応していないが、検索機能もあって英文資料を探しまくるときには便利。



5/4にサービスインしたばかり。日本語に対応してくれるといいなあ。

Outlook 2007に泣く

会社のPCが新しくなり、Office 2007がバンドルされてる関係でそれを使わざるを得ない状況になった。予想通りというか超コテコテ。メニューがリボンとか言うUIになっているんだが、新規ユーザーはともかく、2003やそれ以前のOfficeから移行する人は非常に戸惑うだろうな。何がどこにあるかは何日か触らないとわからないと思う。

ま、それは慣れの問題として、許せないのがOutlook 2007。HTMLメールが正しく表示されないとか騒ぎになってますが、自分ではHTMLメールは出さないのでどうでもいい。閲覧ウィンドウが相変わらずDefaultでONになっているのも我慢しよう。それよりもエディタが常にMS-Wordになることが問題。選択の余地なし。これはひどい。Outlook 2000でもXPでも2003でもいいんだけど、メール書くときにWordになるように設定している人なんて居るんだろうか? 下図はOutlook 2003だが僕は当然のように「Word 2003を使用する」のチェックははずしてます。2007ではこのチェックボックスが無くなっているのだ(泣)



Outlook 2007ではHTMLメール表示のためのレンダリングエンジンがIEからWordに変更されているのでその影響なんだろう。米国ではスペルチェックとか類義語とかそういう機能を使いたいので、エディタがWordのみになっても文句が出ないのかなあ。 ただ、Word 2007のシステム要件では、「Word の文章校正と文脈に応じたスペル チェックは、メモリが 1 GB 未満のコンピュータでは無効」とあって、もうアフォかと。

あー、もうねえ、本当に全面GMailにしたいのだけど(1通あたりの最大メッセージサイズが10MB→20MBになったようだし!)、会社ではWebフィルタリングソフト入れているのでGoogle Apps Premier Edition使えないのが非常に痛い。

こういうASPというか委託サービス業者さんは、今後は運用面の内部統制でSAS70をクリアしてるかどうかというのが問題になるわけだけど、Googleの場合、「IT内部統制管理者募集」や「セキュリティアナリスト募集」ではSAS70の監査経験が問われてるのでたぶんSAS70クリアしてると思う(日本では監査基準委員会報告書第18号(中間報告)『委託業務に係る統制リスクの評価』が相当)。注意しないといけないのは、SAS70はセキュリティの基準ではない(SAS70をクリアしてるからといってセキュリティ対策がベースラインを満足していることにはならない)ので、別途、ISO27001(ISMSの認証基準)とISO27002(BS7799, ISO/IEC 17799)取得は最低限というところか。
Googleもこのあたりは戦略が下手クソで、"SOX404/J-SOX Ready"とやれば良いと思うのだが、「名より実」というか、技術者集団故の考え方があるのかもしれない。

どっちにせよ、自社で自衛するのは一番大変なのだが、そこは盲目的に自社自衛が安全と思う人がまだまだ多く、Googleの方が安全ですぜという発想の転換は説得に5年かかりそう(外部サービスだったら安全と言っているわけではないので誤解なきよう)。だったら5年待った方が楽かな。

Picasa Web Albums Now Shares Slideshows

他のスライドショーを紹介してたら、本家の変化を見落としていました。5月17日(日本時間18日)に、Google Picasa Web Albumsの機能拡張が発表されてますね。スライドショーが共有可能になってます。もちろん埋め込みもOK。

sliderollのポテンシャル

今回はsliderollを紹介。出てから1年ちょっと経つので決して新しいというわけではないですが、Flash製の作成画面ではDrag&Dropで簡単にスライドショーが作れる他、視覚効果を入れたりBGMを入れたりでき、Flickrから直接写真を引っ張ってこられるのが便利。ちょっと試してみました(目当ての白藤が枯れていて、orz... だった日曜の足利フラワーパークの巻)。BGM付!


sliderollは無償版からProにアップグレードすると、
  • 最大5000枚の写真をアップロード(無償版は100枚)
  • スライド数は無制限
  • スライドのサイズや形状も自由(無償版は360*240ピクセル)
  • 最大640*480ピクセル可能
  • スライドショー自体をダウンロードし永久保存可能
  • QuickTime化されたスライドショーをダウンロードできる
  • 高速、広告フリー
  • 「slideroll」のロゴをなくすことができる
という利点があり、スライドショーとしてそれなりに楽しめる。ただこれだけだと、Microsoft Windows PhotoStory3とかに似てるのでは?といった声が聞こえてきそうです。

実は今回、sliderollを記事にした理由は別にあります。それはWidgetとしての可能性。

sliderollはSonific社のsongspotsと連携できるのですが、これ、かなり画期的と思います。songspotsで曲を選び、Widgetを埋め込む先(sliderollだけでなく、Blogger,MySpaces,MovableTypeなどいろいろある)を指定する。UUIDや埋め込み用のJavascriptが表示されるので、あとはslideroll側でこのUUIDを指定するだけでBGMとして使えるようになります。sliderollだけではBGMの種類はちょっとなので、songspotsの音楽ライブラリ(違法な曲はない)から任意のBGMを選んで連動させられるのは非常に便利。

但し今のところ、Widget間のコントロールの連携はできていないので、両方ともAutoPlay、つまり「いきなりスタートするモード」にしておかないとうまく連動できません。というわけでこの記事を読まれている方にはご迷惑だろうと思い、今回は連動デモにはしておりません。連動している例はMudpuppyあたりを見てね。



上のsongspots Widgetはクリックするとアルバム詳細情報画面に移動します。「スライドショー+音楽」。つまりこれって簡単なCMになっているわけです。それも草の根の。「Widget Economy」なんて言葉がチラつきますねえ。Widgetごときで経済とはたいそうなといかぶる向きもあるでしょうが、昨年初めににSpotRunnerが話題になって以来、こういうWidgetで広告が出てきたらどうなるかという話はありました。
Slideroll - Slideshows for MySpace:
Nonetheless, I can’t help feeling that these tools could absolutely blow apart the advertising industry. What would happen if creating your own custom TV ad on SpotRunner was as easy as assembling a slideshow on Slideroll?
この記事(Mashable)の背景には、ナノ経済をずっと主張されている、Bubblegenerationの以下の記事があります。
Bubblegeneration Strategy Lab:
There's been a great deal of buzz about Spotrunner recently. But there's also a great deal of confusion. Many feel, intuitively, that Spotrunner's going to be revolutionary - but no one can really explain why. Let me try and deconstruct Spotrunner and the economics of ads for a second, and also draw out some implications for branding.
そして、今年4月以降のFlash/Silverlight/JavaFxでWidgetががぜん注目されだし、sliderollやsongspotsなどのメディア系Widgetもブログで再び言及され出しているように見えます(多いときで十数件/日ですが)。真面目な話、ショッピングサイトなんかはページ遷移無しに(つまり、In-Placeで)購入までできる、広告+ショッピングWidgetを用意しようと思うでしょうし、アフィリエイト報酬も恐らくデカいので、小遣い稼ぎしたい人も「埋め込みましょう、喜んで」という展開は用意容易に想像がつく。

てなわけで、GoogleのTV広告実験とは別に、こういうメディア系Widgetもしばらくは要注意かなと考えている次第。

GoogleとSalesforce.comがアライアンスについて会話中

GoogleとSalesforce.comが、より効果的にマイクロソフトと競争するべく、アライアンスについて話し合っている、とのニュース。
まずはGMailとGChatとの噂だ。そんなことしてどーするのかって? Googleアプリのシェアを拡大する? いや、違うと思うよ

YahooとMicrosoft合体か?の時もそうだったが、その手の話は常に行われていて、静かになったときが要注意。

Sick PuppiesがNingでSNS開設

Sick PuppiesがNingでOfficial SNSとしてSick Puppies Networkを始めたようです。Photo, Video, Forumなどいろいろあってファンが集う場としては十分。 こんなところにもWeb 2.0の影響というか恩恵というか。Ningだと簡単にSNSが作れし、サブドメイン名(xxxx.ning.com)も任意でつけられるので、日本のインディーズのバンドさん達も倣ってはどうでしょうか?



ビデオはYoutubeのものだけでなく、いろんなのが既にアップされています。以下は珍しいアコースティック演奏版。NY Poughkeepsieのラジオ局 "92.7 and 96.9 WRRV"でのライブ画像。
他は、Sick Puppies Networkで確かめてね。Ningにとっても彼らは上客であることは間違いないね。

*Releted posts*

Happy 50th Helvetica !?

前記事がBookと来たので次はFontで(笑) フォント・タイプフェース(書体)のHelveticaは今年で50歳だ。3月には記念イベントも開催されたようだ。そしてなんとドキュメンタリー映画まで!

他にもTrailerは何パターンかあって、ここで見ることができる。

Helvetiaの歴史
Helveticaは1896年にH.Berthold AG社によって作られたAkzidenz Groteskという活字フォントからインスパイアされた書体。Groteskは「怪奇な、ばかげた」のグロテスク。歴史をさらにさかのぼると、本来のゴシック体は聖書の印刷用(グーデンベルグの時代)で、これで記述されたものをGothic ScriptまたはBlackLetterと呼んでいた。



これが19世紀になって、グロテスク(Grotesk/Grotesque)になり、サンセリフ(sans-serif/sanserif)(サン+セリフ=ひげ無し)とも呼ばれるようになる。

ここで、先ほどのAkzidenz Groteskに繋がる。Helvetica(ヘルベチカ)は1957年にスイスのHaas書体鋳造工場において、マックス・ミーディンガー(Max Miedinger)がディレクタのEduard Hoffmannと共にデザインしたサンセリフ書体ということになっている。また、1957年に生まれたときは「Neue Haas Grotesk」という名前だったのだが、1960年に「Helvetica」という名称になったということだ。

TypoWikiではこの部分の経緯がもう少し詳しく書かれている。まず、1950年代中頃にHaas Groteskができ、1957年にフランクフルトのD.Stempel社がこの書体をLinotype機で使えるようにしようと決意。結果、Hass, D.Stempel社とLinotype社との共同で生まれたということだ(3社は1900年以来協業していたようだ)。

D.Stempel社はライバル会社Haasにちなんで名付けられた書体を売る気はなく、Switzerlandのラテン名であるHelveticaに名前を変えたがっていた。しかし、ドイツの商標登録機関が国の名前であるSwitzerlandを商標としては認めなかったため、書体は「洗礼名Helvetica」だったとのこと。その後、1960年代~1980年代にかけ、ファミリーとして多くのHelveticaナントカという書体が生まれている。

Helvetica vs Arial
さて、Helveticaと言えば必ず引き合いに出されるのがArial。Arialは1982年にMonoType Imaging社のRobin NicholasとPatricia SaundersによってIBM向けにデザインされた。その後、1990年にTrueTypeとしてWindowsに搭載された。

安価であることから、Postscriptプリンター向けに採用され、今ではMac OS Xでも使えるようになっている。が、非常によく似ており、パクリだと揶揄されている。Helvetica vs ArialにまつわるクイズFlashゲームもあって、なんか怒りが伝わってくるようだ(笑)

下は見る人が見ればどちらがHelveticaかわかる。



見分け方はaとかRの文字。なーんて言わなくてもちゃんと見分け方を解説したページがある。見分ける必要がない? うーん、確かにデザイナーさんとかでない限りは殆ど関係ないかもね(笑) 実際にはArialはHelveticaよりもUniversに近いとのこと。

I hate Helvetica
さて、Helvetica 50周年に関連して、先頃、BBCが面白い記事を書いている。
BBC NEWS | Magazine | Helvetica at 50:
Helvetica's message is this: you are going to get to your destination on time; your plane will not crash; your money is safe in our vault; we will not break the package; the paperwork has been filled in; everything is going to be OK.
Helveticaが発するメッセージは、予定調和的スマートさだ。目的地には時間通り到着。飛行機は落ちない(当たり前)。お金はちゃんと金庫にある、云々。ビジネスのための書体といってもよく、「マジメ」、「正常」といったイメージで好んで使われる。
BBC NEWS | Magazine | Helvetica at 50:
But not everyone is a Helvetica lover. Type 'I hate Helvetica' into Google and there are forums for people who rage at the mindless 'corporate chic' of this dominant font.
一方で、Helvetica嫌いという人々もいる。「Googleで'I hate Helvetica'と入れてみろ」というこの記事は既にいくつかのブログで引用されている。会社チックな書体なので、消費者フォーラムなんかで、坊主憎けりゃ書体も憎い的に糾弾されているようだ(笑) ただ、このあたりの感覚は僕ら日本人にはわかりにくい。筆記体はくだけた感じだというのはわかるけど、Timesならどうなのか、Lucidaならどうなのか、とかねー。

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コンサル業界の友人曰く、「HG創英角ゴシックUB」を使えと言われるそうだ。10pointとか12pointくらいでアンチエイリアス(ギザギザをぼかせてくれる)がかかるからで、文字が大目多めのプレゼンで見栄えがするというのがその理由。MS-Pゴシックなんかを使っていると、(内容とは関係なく)プレゼンに関しては素人かなと思われるんだって。広告代理店系もそうなのかな?Mac OS XやVistaだと常にアンチエイリアスなのでこの技(?)はどうでもよい話になります。

ということで、今回は自称フォントヲタっぷりが炸裂した記事になりました(笑)。
rinmon氏のコメントがあることを期待しよっと...。

Book Scan

前の記事で、Nilsen Book Scanに触れましたが、Book Scanといえばコレ。



Googleはこういうのを使って図書館の本をどんどんデジタル化してるんでしょうねえ。しかし上のビデオは下位機種。上位機種のAPT BookScan 2400はもっと凄い。是非ご覧あれ。

TreemapをWidget/Badge化しては?

ちょっと前のO'Reilly Radarの記事「Flex Flexing Its Muscle」で、Nilsen Book Scanデータから得た受注残データから、「Silverlightのことがあったにせよ、Adobe Flexはまだ強い」云々と書かれていました。Book Scan自体は視聴率などでお馴染みのニールセン社による米国の70%の本屋さんのPOSデータの週間統計データサービス。音楽で言えばオリコンみたいなもの。Long Tailに言及したブログでもAmazon書籍を話題にする際に何度か登場しています。

それはさておき、このBook ScanデータをO'Reillyの記事ではTreeMap使って分析しているわけですが、このTreeMap、MicrofinanceのMIX Marketでも使われていてびっくりしました(余談ですが、satomi氏がシリコンバレーにも火がついたと記事にしているkiva.orgはPeer to Peer型Microfinance)。



TreeMapの発祥から発展はBen Shneiderman博士によってTreemaps for space-constrained visualization of hierarchieに書かれています。ディスクのディレクトリー・ツリーをコンパクトに表現する方法はないかと考えられたのがこれの始まりのようです。
Treemaps for space-constrained visualization of hierarchies:
During 1990, in response to the common problem of a filled hard disk, I became obsessed with the idea of producing a compact visualization of directory tree structures. Since the 80 Megabyte hard disk in the HCIL was shared by 14 users it was difficult to determine how and where space was used. Finding large files that could be deleted, or even determining which users consumed the largest shares of disk space were difficult tasks.
えっと、"Ben Shneiderman"......まてよ、どこかで聞いたような? そう、「インターフェース・デザインの8つの黄金律(Eight Golden Rules of Interface Design)」のシュナイダーマン博士ではないですか。今でこそ、ヤコブ・ニールセン(Jakob Nielsen)博士がUIとかUsabilityでは真っ先に出てきますが、10年前はシュナイダーマン博士の方が有名でした、といってもニールセン博士の方が10歳若く、今が旬だというだけかも。「Web2.0は良いデザインをぶち壊す」とぶった切るくらいで「ファッショだ」という声もあったり。

とにかく、Treemapは知らないうちに進化していろんなところで使われているのだなーと驚いた次第。今はJavaやJavascriptにもインプリされていて珍しくないのかもしれないけど、一応、リソースはdel.icio.usあたりから辿ることができます。
ソーシャルサイトでしょっちゅう見かけるタグ雲(Tag Cloudね)は、TreemapをGIFやJPEGで表現してもいまいち使い勝手がよくないという理由で「簡便な代替案」として考えられたのだと勝手に思っています。Ajaxとの相性も良いしね。

でも、Flash/Silverlight/JavaFxなどによるウィジェット(Widgets)やバッジ(Badges)が脚光を浴びるようになった今、Tag CloudをTreemap形式で表示することを再考してもいいのでは?使い勝手はいろいろ工夫ができるので問題がなくなったのではないでしょうかね。単位面積当たりの情報量も多いし、そちらの方がいいような気がします。

Dyson女史がいいましたっ!

5/4にバークレー校で行われたThe future of search記事を読んでいたら、ハイライトとして、
Data Mining: Text Mining, Visualization and Social Media: The Future of Search:
The transformation from information retrieval to information supply (here he talked about a system that supplies additional annotations on current views of, say, a document - e.g. annotations on a newspaper; the point is that there is no explicit query required to receive information)
というくだりがあった。「照会から提供へ」。これが気になって読み進めていくと、5/6~5/9にフロリダで開催された、Search Insider Summitで、あのダイソン女史(Esther Dyson)が同様の発言をしている。

彼女は、24歳で相対性理論と量子力学を統合する数式を発見した宇宙物理学者(というか正真正銘の天才)フリーマン・ダイソン博士の娘。ご本人はICANNの創立メンバーの一人で1998年~2000年まで、Chairmanだった方(今もボードメンバーのひとり)。EdventureホールディングスのChairmanでもある。

そのダイソン女史が、
MediaPost Publications - The World According To Esther Dyson - 05/08/2007:
As for the future of search, Dyson said, "I don't see the quality of search improving very much. Search is like telling a dog, 'Go Fetch,' I want something to 'Go Fetch and Reserve' [as in the right hotel room.] "Search is a task half-done."

What's needed, she said, is switching from a "search and fetch" mentality to a "deliver, act and transact" perspective based on personalization.

と発言。あたかもビルゲイツであるかの質問を演出したDavid Vise氏に「Yahooを買うことは何も解決しないわ」「あなたはSteve Jobsじゃないのよ」「他の方向を探しなさい」と言わしめた。

Blinkxの記事Spockの記事でメディアや特定領域への垂直検索への進化方向性の話を少し書いたけど、今回は垂直検索とかメタ検索とかそういう話ではない。AIDA(Attention, Interest, Decision, Action), AIDAS(Satisfaction), AIDAC(Conviction)とか、日本で言われている色々な派生形に近い話で、今までの検索が受け持つ範囲はAttetion~Interestまでで、これからはDecision以降に進化せよってこと(ちなみに、AIDAシーケンスは初出がStrongによるTheories of Selling(1925)というからかなり古い)

彼女はここでカスタマイズ可能なツール(ショッピング・アシスタントみたいなものか?)について言及しているが、方法論としてはSoftware AgentやSoftbotじゃないか?というGreg Lindenのような見方もあるようだ(その前にSemantic Webという話もあるけど)。

もう一つ彼女が言ったトレンドは、「(ケータイ電話みたいな)実世界へのオンライン接点」。これは拡大する空間でも触れたBlack Box(1990年代)とWhite Cubeの話に通じるので、なんとなくわかる。ただし開放性(例えば位置情報を収集するための信頼)を確保するためには、言い訳がましい「Disclosure statement」なんかではなくて、透明性を高めて「(サービス提供側が)何のために何を収集してどうしようとしているか」をユーザーに見えるようにすることが大切だよと述べている。

うーむ、「与えよ、さらば求められん(与えられん)」ってとこか。こういうイベントがどんどん開催されるアチラはやはり羨ましいなあ...。

*Related posts/resources*

Windows Updateにようやくパッチリリース

このブログには「Windows Update 遅い」というキーワードで飛んでこられる方がかなりいらっしゃいます。この記事がGoogle検索結果でトップに表示される(すごーい!)からですが、相当数の方がこの問題に関心をお持ちだという印象を持っていました。そんな中、ついにMSが問題を修正するためのパッチをリリース。
Windows UpdateでPCが高負荷になる問題、MSが技術情報を公開:
マ イクロソフトは11日、Microsoft UpdateまたはWindows Updateを実行した場合、CPU使用率が高い状態になる問題が発生することがあるとして、技術情報を公開した。マイクロソフトでは対処法として、「更新プログラム927891」と「Windows Update Agent 3.0」をインストールすることを挙げている。
しかし、この記事にある、KB937383へのリンクは無効です。正しいリンク先は以下。
ここのページから、Windows Update Agent 3.0インストールを含む、2つのパッチをダウンロードして適用することが必要です。僕も早速適用しました。Windows Updateでのプログレスバー表示時間は確かに短くなったような気がする。

でも、何故パッチが2つなのかと思って調べたら、そもそもKB937383は日本専用みたい。本家米国ではKB番号が違うし、「Windows Update Agent 3.0をインストールする」という手順は掲載されていません。

米国でのアナウンスでは4/20に、まずKB916089がアップ。
しかし、ここで提供されたhotfixが2次問題を引き起こすことがわかり、
と、KB927891によってパッチが置き換えれ、現在はこちらが正式対応となっているようです。Windows Update Agent 3.0の扱いが日米で異なるから、日本はそれを踏まえた個別のKBを作成したのだろうと推測します。

話は戻って、日本だけ(?)のKB937383にはこんな記述が。
Microsoft Update または Windows Update が終了しない:
この問題を回避するには、次の 2 つの更新プログラムをインストールします。2つの更新プログラムには、インストールする順番はありません。なお、インストールの処理中に短時間の間 CPU 使用率が100% になるのは正常な動作です。
もちろん、正常な動作だと言っているのは「この更新プログラムを適用する時に」であってWindows Updateの時ではないんですが、怒り狂ってこのパッチ情報に辿り着いた方の神経を逆なでするには十分かと。

法的責任は最初の使用許諾で逃れているとはいえ、お粗末なWindows Update(技術的な正当性ではなく、サービスレベルとして異常だと誰もが気付いてたはず)によって、結果的に億単位の人々の数十分(或いは数時間?)という時間価値を何十回かに渡って奪ったことの意味を考えれば、もう少し気を遣った方がよいのではと思いますがー。

(2~3行で済むネタをここまで膨らませてしまいました。すんません[苦笑] )

顔研究

The Wisdom of Crowdsというわけではないが、顔研究のサイトであるFaceResearch.orgでは、魅力的な顔とは何か?という実験やアンケートを参加型コンテンツとして実施している。Google Mapsを使った参加者マップもあって、やはり欧州と米国の参加者が多い。日本では熊本の方が1人だけ登録されているようだ。

実験が終わったいくつかの結果も公開してくれていて、例えば次のような報告が掲載されている。
  1. 平均的な顔とシンメトリについて(Averageness and Symmetry)
    顔が左右対称・非対称に関わらず、平均的な顔立ちが魅力的である。ただ、左右非対称の場合に人はより強い興味を示すらしい
  2. 平均的な顔 vs 魅力的さ(Averageness vs Attractiveness)
    平均的な顔よりも(面長のように)形がはっきりした顔の方が好まれる
  3. 感情の比較(Emotion Comparison)
    感情を表現するとき、まっすぐな目線の方がインパクトがある
  4. 男らしさのテクニック(Masculinity Techniques)
    平均よりも男らしくないと認知した顔の方が好まれる。これを利用して「男らしさ」を判別できるようになる
  5. 目の間隔と適応(Eye Spacing and Face Adaptation)
    目の間が広い男と狭い女を見た後、目の間隔をどう評価するかを調べた結果、人々は男と女の顔を別々に処理するに違いない
  6. 悲しみの感知と顔年齢(Sadness Detection and Facial Age)
    悲しさの表情は、若者を見た後と年長者を見た後では感じ方が異なる。年長者を見た後は、悲しい表情から受け取る感覚は薄れる
  7. 親の特徴(Parental Characteristics)
    人々は親の顔の特徴を好む
また、顔に関するコンピュータグラフィック技術研究をやっていて、その研究結果とそれを元にしたデモが公開されている。プログラミング言語ではないが、「プロトタイプ(phototype)」を用いた差分によって、顔の平均化や性別、人種、年齢を超えた移行、合成を行うやり方などの原理がわかるのが面白い。
デモサイトではこの効果をいろいろ試せるほか、レジストすると自分で任意の写真をアップロードして、平均化や移行や合成を試すことが出来る。静止画の他、アニメーションGIFも生成できる。昔、芸能誌や週刊誌で「~さんと~さんが結婚したらどんな子供ができるか?」といった企画物があったが、それの今風版。

考えてみると、顔ってたかだか20平方センチもないスペースなのに、それがIdentityを形成するというのが面白い。というか、もっと言えば、ホクロひとつでさえ別の顔に見えるのが不思議と言えば不思議。逆に自分の生活圏外の顔は違う顔も似たような顔に見える。顔の違いを認識する(あるいはしない)脳が凄いというべきか。

今夜はスライドショー三昧

Cool Slideshows

どーです、ちょっとびっくりしたでしょう? Picturetrailは1998年ローンチという老舗の写真共有サービス。FlickrやPicasaのように無料で使えるだけでなく、いつの間にかソーシャルサービスに進化していました。ただ、今回はソーシャル機能ではなくて写真のエフェクトに注目。

写真をアップロードした後、Photo Flick™機能で様々なエフェクト入りのスライドショーを作ることができます。注釈に日本語が使えるのがうれしい。Bloggerをはじめとして、Google Pages(Google Page Creator), Myspace, FriendSter, Xanga, eBayなどにも埋め込める。

というわけで、エフェクトがたくさんあるので別宅(Google Pages)でスライドショー三昧としゃれてみました。ここまでくると、写真を見てもらうというより遊びに近いけどね。
個人的にはVoiceThreadが好きなんですけど、これはこれで結構楽しめると思います。ブログよりGoogle Pages向きかな? SilverlightやJava FxでもこういうGadgetがどんどん出るんだろうね。

続・GWの収穫

GWの収穫第2弾は書籍のハナシ。

1冊目は「ざっくりわかるファイナンス」。丸の内の丸善書店で11位くらいに入っていたので、既に読んだ人も多いかもしれません。「これからは内部統制や企業リスク管理みたいな話も大事だよん」なんて受け売りで言ってみてもいまいち説得力はないわけで、例えば内部統制報告書の重要な事項について虚偽記載時「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金」と言っても「オレ経営者じゃないし」とか「500万程度なら無問題」なんていう話になったりする。企業価値を下げるって言っても漠としてわかりにくいので、なんかいい本はないかと思って探していたらコレだったというわけ。

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務
石野 雄一
光文社 (2007/04/17)
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Amazonの書評にもありますが、「WACCを下げることがIRのミッション」という表現が素晴らしい。内部統制も結局WACCを下げる話なワケ で、これだと500万どころの話ではないと理解してもらえそうです。ついでにIRR関数がEXCELにあるって今更ながら知りました(汗) ちなみに、著者の石野さんのブログはココ

もう1冊はこれも新書で「そもそも株式会社とは」。上の本からさらに一歩踏み込んだ話だ。「従業員主権型統治」「日本型企業統治」「欧米型企業統治」の歴史的経緯や欠点も踏まえ、株主主権論への反発を「交換の法則」「誘因の法則」「希少性の法則」により、従業員や顧客にもインセンティブやリスク負担分散がうまく機能するので悪者扱いすべきでないと説く。一応、株主主権論の問題点と改革にも触れられている。

この本を読んだ後、昨今ブームのCSRみたいな話が本当に誰かのためになるのかという点が気になっている。「CSR言いたいだけちゃうんか」と。CSRでWACCが下がるのか?「WACCじゃない、社会的責任」。ほぉ、責任取れるのかよ?みたいな疑問ね(CSRそのものを否定してるわけではないので、念の為)。


そもそも株式会社とは
岩田 規久男
筑摩書房 (2007/03)
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Java Fx - 第4の男登場か?

DHTML(Ajax), Flash/Flex、そして先日発表されたSilverlightに続く第4のテクノロジが、米国時間の今日、JavaOneで発表されそうだ。
Sun's JavaFX to take on AJAX, Silverlight | InfoWorld | News | 2007-05-07 | By Paul Krill:
Sun will detail a plan Tuesday that could make Java a formidable player in the scripting language space.
その名はJavaFx。デスクトップアプリからモバイルデバイス向けWebまでの広範囲をターゲットとする。最初にリリースされる製品もモバイル向けとのこと(iPhoneやGoogle Phoneならぬ、Java Fx Phoneのプロトタイプ写真がNY Timesに掲載されてる)。合わせてJavaFx scriptという新しいスクリプティング環境も提供される。今までのスクリプトはWebページを作成することを指向していたが、JavaFxはインターフェースにおけるユーザー体験や高度なアニメーションにフォーカスする。そして、もはやお約束というか、JavaFxもFlexやSilverlightのDLRみたいにオープンソース化される予定。

JavascriptはJavaみたいだけどJavaとは何の関係もない。JavaFx scriptこそが正真正銘Javaのスクリプト版になる(遅すぎという感もあるが...)。Javaの生みの親であるJames Goslingによれば、Java FxにはSilverlightと同様のグラフィック機能をJavaFxに搭載するらしい。またAjax(つまりJavascript)プログラマにも配慮していて、Ajaxでできることは何でもできる、とのこと。おまけにオフラインでも動く。このあたりは後だしジャンケンの強み。

他にも、宣言型プログラミングモデルだとかAppletも簡単に作れるとか。Forrester ResearchのシニアアナリストJeffrey Hammond氏は、大企業にとっては、RIA(Rich Internet Application)を開発する際に
  • 大企業でのJava人口
  • モバイルを含む色々なデバイスを扱う場合もJavaだけでUIまで完結する
という点が魅力になると言う。逆に言えばRuby、PythonやPHPに移行した開発者にとってはあまり魅力はないかもしれない。このあたりは、DLRでIronPythonをはじめとするスクリプト言語サポートを表明したSilverlightとは後で述べるように明らかに性格が異なる。

はてさて、Sunは4月にAjaxの代替としてProject Flairなるものを発表しているが、これまた急な発表という感じが否めない。Project FlairはJavascriptベースだがJavaFxはJavascriptベースではないし、あくまでAjaxの代わりではなくSilverlightとFlashの立ち位置を狙っていることが強調されている。

思うに、SunはAdobeのApollo発表、Flexオープンソース化やMSのSilverlightに衝撃を受け、今の時点で選択肢のOne Ofに入っておかないとまずいと判断し、急遽JavaOneでの発表を決定したのだろう。何より「リリース日は未定」というのがそれっぽいではないか。ただし根拠もなく発表できるわけではなくて、この買収が今回の発表を可能にしたとCnetは伝えている。
Sun tries again with consumer-flavored Java | CNET News.com:
The JavaFX Mobile is technology that Sun gained through the acquisition of the intellectual property assets of SavaJe, a start-up that created software for writing uniform applications on Java phones.
第4番目の男の勝機はあるだろうか? 少し考えてみたが、意外と面白いかもしれない。Java自身はJava Fxによって長年の弱点を克服するかもしれないわけだが、それはそれとして、いわゆるWeb 1.0系企業の支持を得るかもしれないということ。

Ruby, PHP, AcrtionScript, Javascriptに至るまで、日本ではそれこそシブヤ系というか、Webアプリ得意のソフトハウスではスクリプティングは珍しくないかもしれないが、過去汎用機を手がけてきた大手ベンダーやSIerは、B2C系を専門にしているような部署以外はスクリプティングはそれほど得意ではない。

一方で10000人月とか20000人月とかの大規模開発に使えるかどうかという点もあって、Javaや.netの採用はWeb 1.0企業は非常に熱心だ。割と安定した生産性指標などもあるしね。こういう企業の開発者らが大規模なRIA開発(そんなのはまだないと思うが)を要求されたら、AjaxやFlex/FlashではなくてJava Fxを検討するかもしれないというワケだ。直接の対抗馬はSilverlightだろうが、このあたりはJava Fxの出来次第。

もしかしてGoogleはこの展開も読んでて高みの見物かな?

GWの収穫

ゴールデンウィークの最中、久しぶりにテレビを見てたらキンチョーリキッドのCMの新作をやっていた。断言できるほど自信はないが、今までで最高の出来じゃないかな、山瀬まみ。
KINCHO | CM情報:
場末の劇場にトリップしてどっぷり浸っていただきましょう。モギリのおばちゃんいぢりはけっこうクセになりますゼ!
上のリンクから、FLASH版「金鳥CM劇場」をクリックし、映画館内で「生チャウチャウ篇+4連発篇」をご覧ください。過去CMもFLASH版は充実しています。HTML版は画面が小さすぎるのと、アニメーションGIFで観る前からネタバレっぽいのでお薦めしません。

KINCHOさん(大日本除虫菊株式会社)のページをいろいろ見ていると、何故か学研のページにリンクが...。ここで見つけたのが、まんがひみつ文庫

どーせ子供向けマンガだろう、ってなめちゃあいけませんぜ。
  • 宅配ピザのひみつ
  • ハンバーガーのひみつ
  • ビスケットのひみつ
  • お金のひみつ
  • 下着のひみつ
  • etc.
ほれほれえ~、見てみたくなったでしょー(笑) 残念ながらほとんどはサンプルページだけなのだが、「電池のひみつ」だけは全ページを読むことができる。思いのほか内容が濃くて、新刊本の「理容のひみつ」では理容業界の解説が、「 夢(ゆめ)をかなえるひみつ」ではなんとファイナンシャルプランナーを説明している。

というわけで、ちょっと得した気分になれるかも。ところで「秘密」だとなんとも思わないが「ひみつ」だと知りたくなる自分を発見してしまいました。これって...。

本物のニセアカシア

サントリーで有名な山崎へ行って来た。豊臣秀吉と明智光秀が戦った「天下分け目の天王山」の山崎。山崎製パンとは関係のない山崎。ま、それは置いといて、山崎で見つけた見事なアカシアの木。でも正式名は「ニセアカシア(針槐、はりえんじゅ、Robinia Pseudoacacia)」という。日本ではアカシアといえばニセアカシアを指すようだ。本当のアカシアは黄色い花で「銀葉アカシア」や「房アカシア」という種類だそう。しかしこれにはオジギソウを指す「ミモザ」という別名があったりしてややこしい。

さて、ここで問題です。1962年に西田佐知子さんが歌ってヒットした「アカシアの雨がやむとき」のアカシアはどっちか?

From Yamazaki

という設問自体で既にバレバレだな。正解はニセアカシアでした。
例によってClickすると山崎の風景のSlideshowです。

Silverlight

4/15に発表され、一旦は「Flashの競合じゃん」とスルーされかかったSilverlightが、4/30のMIX07でのRay Ozzieのキーノートスピーチにおいて、一段とパワーアップしていることが知れ渡った。「こりゃ、スゴそうでわ?」ってことでデモを試してみました。

興味があるのはウワサの「軽さ」。Silverlight 1.0 betaとSilverlight 1.1 alphaがダウンロードできるが、上位互換性はあるようで、1.0 betaデモを1.1 alphaで動かしたらちゃんと動きました。それもFirefox 2.0でね。





1.0と1.1の違いは、SDKに含まれるドキュメンテーション(何故か律儀にMS流Windows Help形式なのだ.....)に書かれている。ざっと以下のような機能が追加されている。1.0はJavascriptだけだったのが、2週間でここまで来るのは、やはり驚き(演出かもしれないが)。
  • WPF(Windows Presentation Foundation)
  • .net CLR実行エンジン
  • BCL(.netの基本クラスライブラリ)
  • LINQとXlinqサポート
  • RESTとRSSのサポート
  • DLR(Dynamic Language Runtime)として、まずJavaScriptとIronPython。DLRはオープンソース化し、PHPもRubyも動くようになるそうだ
  • DRM
  • レイアウト用コントロール
機能が増えた分、1.1は1.0よりやや重い感じがする。それでも絶対的には軽くて、貧弱な僕のMobile Pentium3-900MHz 512 RAM(WinXP SP2)でも問題なく動いた(動画デモはさすがにCPUを100%使うが)。軽いというのはどうやら本当。

うーむ、面白くなってきたかも。さすが、Ray Ozzie軍団。現時点においてはFlash MXMLやfirefox XULを置き去りにしたという評価はあたっているかもしれん。前にも書いたように開発者の動向が鍵ですので、シブヤ系の開発者の方々の評価を聞いてみたいところです。しかし(Securityというのは置いといて)Windows Vistaの存在意義は?という疑問が大いに残るなあ。これが次世代IEになるならVistaは要らないんじゃないの?

と、そんな連休の最中にMSがYahoo買収で交渉中なんてニュースが流れましたが、こういう時こそ、Adobe+Apple+Google+Mozilla+[OLPC]で手を取り合って頂けたりする展開をキボンヌ。

*Updated*
生DHTMLやFlex(Flash)との比較ベンチマーク用ページはここにある。Silverlight 1.1だと動きません。
これの評価だけど、WPF/eと呼ばれていた2月の時点の記事によれば、Cached Flex(Flash)とWPF/eはいい勝負。Opera DHTMLが異様に速いのにも驚く。今回の発表を受けての(つまり、mini-CLR対応になっての)ベンチマーク結果はもうすぐ発表してくれるってことなので期待しましょう。
Metalink » Silverlight 1.1 will blow your mind:
I’ll be testing 1.1 soon and will report on performance (comparing to earlier CTP and Flex) and ease of use.

iGoogle

Google Personalized HomepageがiGoogleと名前を変えて再デビュー。名前はまあ呼びやすいに越したことはないが、Gadgetをノンプログラミングで作れるようになったことが面白い。
スクラッチから作るのではなく、テンプレートからGadgetのタイプを選んで素材だけ変更するという形態だ。今のところ、
  • Framed Photo -- 簡単なフォトアルバム。写真は日が変わるかリロードで変わるか設定できる
  • GoogleGram -- パラパラ絵とか絵本みたいな用途で使うようです。合計7つのメッセージが日替わりで表示される
  • Daily Me -- TwitterのBadges(バッジ)みたいに「今何してる」が表示される
  • Free Form -- 自由フォーム。今日の格言、とか...。HTML表現は使えない
  • YouTube Channel -- お気に入りのYouTubeビデオを紹介
  • Personal List -- リスト表示。Wishリストとか何でもどうぞ
  • Countdown -- カウントダウン
下のGadgetは早速作ってみた、"xpotechi's photo stream"。公開設定にしているのでいずれ検索可能になりますが、ディレクトリに現れるまで10日くらいかかるみたい。今のところ検索しても出てきませんが、一応、以下のリンクで試しに追加できます。
PicasaのPhoto URLはPhotoだけを指し示すURLではないので残念ながら使えません。よって今回はFlickrのURLを使いました。