ロリーポップの戦い

フランス国営テレビとディズニーチャネルの共同制作"Minuscule"。実写とCGを合わせているが、なかなか微笑ましいショートムービーだ。シリーズ物になっており、全編はYouTubeで見ることができるが、BoingBoing曰く「DVDを買って、この才能を支援してあげてくれ」とのこと。

子供の情操教育にもいい気がすると言いつつ、手に汗握ってしまったのは僕だけ?(笑

わかった、2機売るよ。いらないやつ

池田信夫BLOGの自家用ジェット機というメタファーという記事で、ビッグ3のCEOが金の工面に自家用ジェットで現れた失態について経済学の観点で説明されているが、その後どうなったのかなと記事を漁ってみたら、GMは5機のうち2機を売るらしい。でもそれは反省したというわけではなく、Out-Of-Services - 未使用だからという理由。CEOのRichard Wagoner氏は依然自家用ジェットは所有し続け、セキュリティ上の理由からビジネスとプライベート両方に使うとのこと。

ABCの報道に端を発する非難やゲーリーアッカーマン下院議員の以下の非難に応えてではない、とわざわざ言っているのが面白い。わざわざ言わなくていいのにね。



しかし、ゲーリーアッカーマン下院議員の皮肉は痛烈です。
There’s a delicious irony of seeing private luxury jets flying into Washington DC, and people coming off of them with tin cups in their hands, saying that they’re going to be trimming down and streamlining their businesses. It’s almost like seeing a guy show up at the soup kitchen in high hat and tuxedo.

ワシントンDCへ自家用飛行機で入った件は実に皮肉めいた面白さがある。アルミコップを手に「ビジネスのムダを省き能率化します」と言いながら彼らはやってきたんだが、ソープキッチン(貧困者のための無料食糧供給所)に山高帽とタキシードで登場したようなもんだ。
これと対照的な話として、CNNが11月初めに日航再生計画に伴う西松社長の痛みを分かち合う姿勢についてビデオで再報している。インタビュアーの言い方からも、欧米の人から見ると相当奇異に映っているようだが、どうせならそういう雰囲気を醸成するのがお家芸の日本のマスコミを逆取材しては?

えっと、このネタに引っかかったのは、夜行のエコノミークラスでヘロヘロになって帰ってきたからという庶民的理由からです、はい(笑






SUPERBARって...

Vistaの話題がめっきり減ってしまった代わりに、Windows7の話題が最近は多い。Techmemeでたまたま挙がっていたPDC2008で行われたセッションの一つ、"Welcome to the Windows 7 Desktop"を見て思ったことは、「凝って凝って凝りたおす文化は健在」。

細かい話はどうでもいいんだが、IE8のタブをタスクバーで切り替えることができるとか、タスクバーのアイコンクリックでメニューや履歴が表示されたり、どんどん高機能化。コンセプトは「Things you use all the time are at your fingertips」だとか。

"Web is the OS"派の僕としては、デスクトップOSはその存在をひたすら隠すべきと思っているが、Windows7は(も)はっきり言って逆。ある意味、期待通りだけどね。




前述のプレゼンテーションはタスクバーが主題なんだけど、「アイコンの重要性について他のオペーティングシステムから学んだ」 という発言がある。恐らくMac OS Xのドックのことを言っているんだろうが、真似はできないので、彼らは、各プログラムがタスクバー上で存在の自己主張を実現できるようにするみたい。

デモではExplorerやMedia Playerのアイコン上ではマウス・ポインタに追随してライティングのような効果が現れていた。この効果は別にライティングと決まったわけではなくて、好きなように自己主張しろというわけ。デスクトップをカスタマイズするAPIのセッションも別に行われている。Mac OS Xのように「お仕着せ」ではないよ、といいたげだ。



エンジニアリングチーム・ブログのコメント欄を見ると、「SUPEBAR!」とか「すぐ使いたい!」とか、なんというか、まあその、とっても香ばしい感じ。

いろんなところで既報だが、Office2007で採用されたリボンUIも全開だし「凝って凝って凝りたおす文化」はまだまだ続くんだろう。3rdパーティのソフトウェア会社、ハードウェア会社、ユーザートレーニングの会社などから成る彼らの生態系(エコシステム)を維持するには仕方ないと思うけどね。



ノイバイ空港

またベトナムに来ています。事前に気温はどうってベトナムの方に聞いたら結構寒いとのことだったが、やっぱり暑い。


今回は日本の空港で食べて、機内食食べて、ノイバイ空港でも食べて、ホテルでも食べてたので、同行者から異様な目つきで見られました(汗


ノルマは10,000時間

複雑な仕事において優秀であるためには最小限の実践レベルが必要であるという考えは、繰り返し研究されていて、研究者達が考えるマジックナンバーは10,000時間だそうだ。
Malcolm Gladwell asks is there such a thing as pure genius? | Books | The Guardian:
This idea - that excellence at a complex task requires a critical, minimum level of practice - surfaces again and again in studies of expertise. In fact, researchers have settled on what they believe is a magic number for true expertise: 10,000 hours.
最低限で10000時間。週40時間として250日。実現可能なようだが凡人にはキツイ。さらに時代に名を残すには10000時間だけでもだめで、天賦の才に加え、ある種のタイミング・ウィンドウに入っていないといけない。

ビートルズもある年齢の時にハンブルグで演奏地獄を経験した時期があった。"In Hamburg we had to play for eight hours, so we really had to find a new way of playing"とジョンレノンが語ったそうだが、彼らが1964年にブレイクするまでには既に約1,200回のライブをこなしている。

最近、Forbes誌は歴代の75人の大金持ちリスト(ファラオ達からウォーレンバフェットまで)を発表したが、14人は19世紀中頃のある9年間 - 1831~1840年に集中している。カーネギーやJPモルガンがそうだ。彼らは鉄道が造られウォール街が出来た時に一定の年齢幅にいた。1840年代後期の生まれだとそのチャンスを活かすには若すぎ、1820年代であれば歳をとって頭が固くなりすぎてチャンスを逃すことになっただろう。

時代は変わり、20歳か21歳で1975年1月の$397のAltair8800に出会ったのは、既に10000時間のトレーニングを経た1955年生まれの彼らだった。

Bill Gates - 1955年10月28日
Steve Jobs - 1955年2月24日
Eric Schmidt - 1955年4月27日
Bill Joy - 1954年11月8日
Scott McNealy - 1954年11月13日
Vinod Khosla - 1955年1月28日
Andy Bechtolsheim - 1955年6月
Steve Ballmer - 1956年3月24日(ご愛嬌?)

と、こんな感じでビルジョイに始まり、ビートルズ、モーツァルト、ビルゲイツ、ジョブズなど様々な例を挙げて一定のパターンがあるとコラムでまくし立てる。下のほうまで読むと、Outliers: The Story of Successという書籍の宣伝とわかるんだけど、さすがは、Blink(邦題:第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい)やTipping Point(邦題:ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか)の著者マルコム グラッドウェル。要約でかなりネタバレさせるやり方がマーケティング屋っぽい。関西居住の古めの方は知っているかと思うが、浜村淳のしゃべりすぎて大ヒンシュクを買うマエセツ手法みたい(笑。

邦訳が出たら読んでみたい気がする一方で、インタビューを読むとちょっと不安に。よせばいいのにアジアや農耕文化みたいなことにも触れていて、8歳の日米の子供に算数の難問を与えると、アメリカの子は3,40秒で諦めるが、日本の子は15分経っても諦めないとかなんとか言ってるなあ。

表面上、これとは逆のことを書いている内田樹氏の記事を読んで思ったのだが、結局、欧米も費用対効果の世界へ突入ということなのかもね。





ジオラマ的世界

以下のビデオは模型の世界か本物だろうか? 人間は本物のようだが、ジオラマの中に居るようでもある
(再生時、音に注意してね)。


Beached from Keith Loutit on Vimeo.

さらに、これなんかは最初はどう見てもジオラマの世界だよね。しかし途中から「あれれ?」と思う。

正解は実世界。チルトシフト(Tilt-shift)という技法を使って撮影しているようだ。この動画は写真家Keith Loutit氏によるものだが、これにインスパイアされて、Bhautik Joshi氏はサンフランシスコバージョンを公開。この撮影方法って、被写体深度を操作して極端なピント合わせするってことかな? いずれにせよ、東京マラソンバージョンとかあると面白いだろうな。

参考までに、日本のチルトシフト写真ならここにある。


Dawn and dusk in mini San Francisco from captin nod on Vimeo.

*Refer*