新たなチャレンジ

新たなチャレンジへ。楽な道よりキツい道を選ぶのは馬鹿なんだろうな。


舌を突き出してください

Googleがパスワードの代わりとなる、顔認証特許を申請した。単純に顔だけだと写真などで騙すことが可能なので、生きた人間だと証明させるために「ウィンクしろ」とか「目を左右に動かせ」とか、ランダム且つ連続した動作要求を発生させるようだ。尤も、ウィンクはもう偽装できることが証明されてしまったらしい。今回の特許は「鼻にシワを作る」「舌を突き出す」だ。なんだ、それ(笑)

とはいえ、Googleはそれでも不十分だと認めていて、レーザー使った虹彩チェックとか複数の方法の組み合わせを示唆している。だだし、「将来の製品を特許申請から想像するべきじゃない」というのが公式コメント。Ω

参照:
Google facial password patent aims to boost Android security

モバイル・ファースト

TechCrunchの共同創始者キース・ティアのモバイル界隈の分析。

Facebook Homeアプリは16000余のレビューのうち、半数以上が星1つ。これを組み込んだFacebookスマフォ(HTC First)は売れず、AT&TはHTCに売れ残りを返却する羽目に。どうもユーザーには単純にFacebookがホームというのがウケないようだ。おかげで、HTCは製品責任者の小寺氏が先週辞めたり、社内も非難の応酬で大変らしい。一方で、GoogleはチャットアプリのハングアウトをGoogle+から独立させた。しかし、ハングアウトアプリの評価はいまのところまだ芳しくない。

いずれのアプローチもモバイルファースト時代に向けた両社の共通の動きだ。いきなりつまずいてるけど、彼らはその先を見据えてこの方向に進むだろうとキースは述べている。

ではどんな方向か? これまでのモバイルはいわゆるOutlook登場前のWindows3.1時代と同じなんだそうだ。つまり、アプリは単機能で、ユーザーがアプリをいろいろ使い分けていたんだと。しかし最近のトラフィック分析から、SMSのような単機能のメッセージングよりも、アプリレベルからのメッセージングが劇的に増えていることがわかってきた。そして、両社はPCのソーシャルアプリをモバイル化するだけではダメだと気がつき、メッセンジャーアプリを基軸にして様々な機能、ビデオやカメラ・静的ページ・音声検索・Google Nowのような個人ポータル・タイムライン・非同期メッセージングなどを統合しようとしている。そこはモバイル・ファーストを掲げて好調なVineやSnapchatも同じ考えだ。

Appleは統合可能な機能の多さから考えると3番手。WhatsUp、カカオトークやLINEといった後続サービスも、現在のチャット志向から脱却しその戦略に追随する必要がある。また、これらの機能はいずれOSに統合されるだろうとも述べている。

で、統合が完成した暁には、今で言うソーシャル・ネットワーク(SNS)は不要になるという。何故か? 元々人間はソーシャルな生き物であり、スマフォなどのツールが人間のコミュニケーションを自然に扱えるようになれば、敢えて「ソーシャル」なんて言わなくてもよいからだ。

The Future Of Mobile-Social Could Spell The End For Social Networks
http://techcrunch.com/2013/05/18/the-future-of-mobile-social-could-spell-the-end-for-social-networks/

グーグルグラス体験2週間目のレビュー

Google+でロバート・スコーブルが書いた、グーグルグラス体験2週間目のレビューが非常に興味深かったので、少し長いけど紹介する。

今週、僕はグラスをかけたままで5つのスピーチをこなした。空港は4回通過した(半分以上は2時間コース)。100人以上の人々にグラスを試してもらったし、グラスつけてからは、寝るとき以外ほとんどはずさなかった。というわけで、グーグルグラスをゲットして2週間目のレビューを書いてみるよ。 
  1. 僕はこれからグーグルグラス(或いは競合品)抜きで生活することはない。それくらい影響はデカい。
  2. これの成功はひとえに販売価格にかかっている。僕はプレゼンが終わる度にみんなに「これを買いたい人?」って尋ねた。200ドルなら全員の手が挙がる。500ドルなら数人。これは一貫している。聴衆が学生だろうが、社会人だろうが。
  3. ほぼ全員が感情を爆発させた。うおー、面白い、スゲー、呆然状態。
  4. NextWeb社では50人に囲まれて、みんなが僕のグーグルグラスを試すまで帰らせてもらえなかった。こんな製品はここしばらくのカンファレンスでは見たことがない。これが1週間ずっと続いた。なんなんだ。
  5. 以前からあった、プライバシーに関する殆どの心配事は、ドイツに行くまでは表面化しなかった。ショックを受けたのは、いくつかの否定的なリアクションを受けた時だ。1度だけ、ある聴講者が「あなたがグラスをつけている間はしゃべらない」と言った。おかしかったのは、僕にバスルームでグラスを試してくれと頼まれたこと(僕はバスルームではグラスを上に向けてはずしてたけどね)。 【訳注】彼は後に試している→https://plus.google.com/+Scobleizer/posts/TcaqNeYJWXo
  6. 全体として世代間ギャップが存在する。年配の人々は、たぶん使うかなと言ったけれどもかなり疑わしい。そこに未来があるという事実に対する情熱も、僕が出会った13~21歳の若者に比べ微々たるものだ。
で、販売価格の話だったね。僕はラリー・ペイジが2つの価格ポイントを考えてると思う。ひとつは500ドル近辺でちゃんと利益が出せるあたり。もうひとつは200ドルで製造原価付近。誰かがやったように、グラスを引き裂いてみると(Flipboardマガジンで書いた話)、安価な部品の集合だってわかる。これって大量生産向けに設計されている。つまり何百万の台数ってこと。Googleがそこに到達するには300ドル以下にすることだ。僕はラリーが野心的になって、200ドルの価格をつけても驚かない。 
何故、Googleはそうすると思うか? 
簡単なことだよ。僕は今やGoogleのサービスに首ったけだ。写真やビデオは自動的にGoohle+にアップロードされる。他のサービスもまもなく使えるようになるだろうし、サードパーティ製のTwitter向けフォトアプリをゲットしたところだ。ただ、他のサービスへの自動アップロードをオンにすると電話とグラスのバッテリーがすぐなくなる(とにかくバッテリーライフは弱点だ)。だから、Facebook・LinkedIn・Twitter・EvernoteやTumblrを加えるのは躊躇しているんだ。特にGoogle+がうまくできるまでは。 
また、Googleはアプリケーション広告を禁止している。これはGoogleのビジネスモデルにとってとても大きな変更だ。ラリー・ペイジは、Googleを広告に基づいた会社から、商取引に立脚した会社にシフトさせていると確信している。最初に僕が試してダメだったのは「寿司レストランを探してくれ」だ。それはすぐにできるようになるだろうし、レストランの席を予約したり、本の宅配を頼んだり、ブルーミングデールでこのジーンズをちょうだいというのと同じく、取引を完了したときはGoogleはいつでも少額支払をいつでも受け付けるようになる。Facebookやその他の多くのサービスが僕らに強いてきた、「座って、広告を見る」こととは異なり、数百万ドルがこの新しいコマースシステムから生じるのだ。君がグーグルグラスを2週間つけてみたら、身の回りにある意味ある情報がまったく異なることがわかり、新しいコマースの世界が見えてくる。どうして? 
1.ケータイを見るよりずっと社会的。Googleを使ったり、道を調べたり、何か他の事をするのに相手から視線を外す必要がない。 
2.音声は自身や周囲の人に対してどんな状況でも機能する。誰もが音声で使える初めての製品だ。魔法がちょっとしたことを知るだけなのだとわかっていたとしても、まったく素晴らしい。"OK Glass, Take a Picture"は動作する。"Take a  Photo"はだめ。グラスを使うとき、音声コマンドがある種の集合になるように強制される。他は考慮されない。このことにより、たとえ君のアクセントが強くても、極めて(認識)精度を高く保つ。 
僕はカメラで驚き続けてる。これは完全に写真やビデオを変えてしまう。なぜか?一瞬で撮影できるからだ。僕はポケットからスマフォを取り出して写真を撮るまで何秒かかるか数えてみた。ポケットに手を突っ込んで、スマフォを出して、カメラアプリを探して、アプリが立ち上がるのを待って、で、写真を撮る。6~12秒だ。グーグルグラスではどうか?1秒未満だ。いつでもね。さらに、自動車から食料品店を中へ運んでいる最中でも、子供がなんかかわいいことをしていても、両手を空けることなく写真が撮れる。 
僕はAppleIIを思い出すよ、とみんなに言ってる。1977年、父とAppleIIを箱から取り出したんだ。それは高価だったし、たくさんのことができたわけではなかった。でも、僕は生活が大きく変わり、もっと良くなるってわかってた。僕は既に今週時点で、RSSアプリ、New York TimesやTwitterを手に入れてる。もっとたくさん手に入れるけどね。 
軽々しくは言えないけど、これはiPhone以来の最も面白い新製品じゃないかな。うん、カメラは暗い場所ではよくないとか、ユーティリティが十分用意されてないとか、バカっぽく見えるとか言うことはできる。何人かの人は異様に興奮するかも(最初はね。市場に出回ったら治まる)。でも僕は気にしない。これは僕の人生を変える。僕は決してこれなしでは日々を過ごさない。それくらい衝撃的だ。
さあ、ラリー、200ドルでこれを作る方法を考えよう。そして成功を手にするんだ。