TreemapをWidget/Badge化しては?

ちょっと前のO'Reilly Radarの記事「Flex Flexing Its Muscle」で、Nilsen Book Scanデータから得た受注残データから、「Silverlightのことがあったにせよ、Adobe Flexはまだ強い」云々と書かれていました。Book Scan自体は視聴率などでお馴染みのニールセン社による米国の70%の本屋さんのPOSデータの週間統計データサービス。音楽で言えばオリコンみたいなもの。Long Tailに言及したブログでもAmazon書籍を話題にする際に何度か登場しています。

それはさておき、このBook ScanデータをO'Reillyの記事ではTreeMap使って分析しているわけですが、このTreeMap、MicrofinanceのMIX Marketでも使われていてびっくりしました(余談ですが、satomi氏がシリコンバレーにも火がついたと記事にしているkiva.orgはPeer to Peer型Microfinance)。



TreeMapの発祥から発展はBen Shneiderman博士によってTreemaps for space-constrained visualization of hierarchieに書かれています。ディスクのディレクトリー・ツリーをコンパクトに表現する方法はないかと考えられたのがこれの始まりのようです。
Treemaps for space-constrained visualization of hierarchies:
During 1990, in response to the common problem of a filled hard disk, I became obsessed with the idea of producing a compact visualization of directory tree structures. Since the 80 Megabyte hard disk in the HCIL was shared by 14 users it was difficult to determine how and where space was used. Finding large files that could be deleted, or even determining which users consumed the largest shares of disk space were difficult tasks.
えっと、"Ben Shneiderman"......まてよ、どこかで聞いたような? そう、「インターフェース・デザインの8つの黄金律(Eight Golden Rules of Interface Design)」のシュナイダーマン博士ではないですか。今でこそ、ヤコブ・ニールセン(Jakob Nielsen)博士がUIとかUsabilityでは真っ先に出てきますが、10年前はシュナイダーマン博士の方が有名でした、といってもニールセン博士の方が10歳若く、今が旬だというだけかも。「Web2.0は良いデザインをぶち壊す」とぶった切るくらいで「ファッショだ」という声もあったり。

とにかく、Treemapは知らないうちに進化していろんなところで使われているのだなーと驚いた次第。今はJavaやJavascriptにもインプリされていて珍しくないのかもしれないけど、一応、リソースはdel.icio.usあたりから辿ることができます。
ソーシャルサイトでしょっちゅう見かけるタグ雲(Tag Cloudね)は、TreemapをGIFやJPEGで表現してもいまいち使い勝手がよくないという理由で「簡便な代替案」として考えられたのだと勝手に思っています。Ajaxとの相性も良いしね。

でも、Flash/Silverlight/JavaFxなどによるウィジェット(Widgets)やバッジ(Badges)が脚光を浴びるようになった今、Tag CloudをTreemap形式で表示することを再考してもいいのでは?使い勝手はいろいろ工夫ができるので問題がなくなったのではないでしょうかね。単位面積当たりの情報量も多いし、そちらの方がいいような気がします。