isologue: グーグルは「すごい」のか「すごくない」のか(財務的に見たGoogle):確かに利益でトヨタを抜くと言えば、Googleを知らない人でもスゴサが実感できるかもしれない。面白いのは池田信夫氏がもう1回反応して、
池田さんが説明に苦労されたという田原総一朗氏にも、「数年前にスタンフォードの若者2人が作った企業が、このままいくとあと数年でトヨタの利益を抜きそうきかねない勢いなんですよ」と説明すれば、素直に「そりゃすごいね」と感心していただけるのではないかと思います。
池田信夫 blog:グーグルの価値:と記事をポストされていること。「理解できない」というのは「虚業にあるまじきこと。あってはならない」と言う意味なのか?或いは単純に「アンビリーバボー」というニュアンスなのか?意地悪に読めば、昨日書いたカエサル(Caesar)による格言、"Fere libenter homines id quod volunt credunt" (="Men willingly believe what they wish"="人は望むものを喜んで信じる")みたいに解釈できないこともない。
ただグーグルは「装置産業」なので、今の調子で売り上げが伸びても、コストはそれほど増えないから、利益率は高いと予想される。今の24%という高い利益率が変わらないとすると、売り上げが180億ドルに達した場合の純利益は43億ドル。これは現在のトヨタの利益の1/3、ホンダと同じぐらいだ。これぐらい行くことは十分考えられる。それにしても、グーグルの時価総額がホンダとニッサンの合計より大きいというのは理解できない。
Gaius Julius Caesar: Commentaries on the Gallic War, Book 3:(「多くの人は、見たいと欲する現実しか見ない」という訳語が広まっているのは塩野七生さん効果か?)
Many things persuaded the Gauls to this measure; the delay of Sabinus during the previous days; the positive assertion of the [pretended] deserter; want of provisions, for a supply of which they had not taken the requisite precautions; the hope springing from the Venetic war; and [also] because in most cases men willingly believe what they wish. Influenced by these things they do not discharge Viridovix and the other leaders from the council, before they gained permission from them to take up arms and hasten to [our] camp; which being granted, rejoicing as if victory were fully certain, they collected faggots and brushwood, with which to fill up the Roman trenches, and hasten to the camp.
池田氏の著作の数々を見たら「まさかね」と思うんだけどね。あ、これは「それは根拠もなくGoogleを賞賛しているオマエの方だろ」という切り返しにもなるなー(笑)。いずれにせよ、このやりとりはもう少し続くといいなあ。野次馬根性丸出しですが。
余談だけど、以前絡んでいたIT屋さん達にも「製造業を担当している奴らは本物だ」みたいな風潮というか感情を持つ人がいて、つまり「製造業が一番まじめなのだ、偉いのだ」という価値観を押し付けられて辟易としたことがある。虚か実かという話にならないことを祈る。だって両方の恩恵受けてるでしょ、普通は。そういえば梅田望夫さんのブログで虚業という言葉について盛り上がっていたな。
っちゅーことで、必要時に多少なりとも定量でモノが言えるようになれればいいなという淡い期待を込めて、来月、NPVとかDCFとかモンテカルロとかのリアルオプション手法を用いた企業価値測定の修行を楽しみにしているワタシです。