続・GWの収穫

GWの収穫第2弾は書籍のハナシ。

1冊目は「ざっくりわかるファイナンス」。丸の内の丸善書店で11位くらいに入っていたので、既に読んだ人も多いかもしれません。「これからは内部統制や企業リスク管理みたいな話も大事だよん」なんて受け売りで言ってみてもいまいち説得力はないわけで、例えば内部統制報告書の重要な事項について虚偽記載時「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金」と言っても「オレ経営者じゃないし」とか「500万程度なら無問題」なんていう話になったりする。企業価値を下げるって言っても漠としてわかりにくいので、なんかいい本はないかと思って探していたらコレだったというわけ。

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務
石野 雄一
光文社 (2007/04/17)
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Amazonの書評にもありますが、「WACCを下げることがIRのミッション」という表現が素晴らしい。内部統制も結局WACCを下げる話なワケ で、これだと500万どころの話ではないと理解してもらえそうです。ついでにIRR関数がEXCELにあるって今更ながら知りました(汗) ちなみに、著者の石野さんのブログはココ

もう1冊はこれも新書で「そもそも株式会社とは」。上の本からさらに一歩踏み込んだ話だ。「従業員主権型統治」「日本型企業統治」「欧米型企業統治」の歴史的経緯や欠点も踏まえ、株主主権論への反発を「交換の法則」「誘因の法則」「希少性の法則」により、従業員や顧客にもインセンティブやリスク負担分散がうまく機能するので悪者扱いすべきでないと説く。一応、株主主権論の問題点と改革にも触れられている。

この本を読んだ後、昨今ブームのCSRみたいな話が本当に誰かのためになるのかという点が気になっている。「CSR言いたいだけちゃうんか」と。CSRでWACCが下がるのか?「WACCじゃない、社会的責任」。ほぉ、責任取れるのかよ?みたいな疑問ね(CSRそのものを否定してるわけではないので、念の為)。


そもそも株式会社とは
岩田 規久男
筑摩書房 (2007/03)
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