北品川と坂東太郎

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はてな時代に何度もブログに書いていたように、僕はこっちに来てかなり蕎麦好きになってしまった。今日は雑誌においしい蕎麦屋(しながわ翁)があるというので、北品川まで出かけたのだが(僕が蕎麦好きなのはかなり頻繁に書いている)、お目当ての蕎麦屋は夕方まで休憩時間。しかし、これが結果として思わぬ発見をすることになった。

それは北品川という町自身。東海道五十三次は日本橋から始まるが、北品川は最初の宿場町として栄えたところだ。今は長い商店街が続いている。宿場町だったことを売りにしているようで、レトロな雰囲気が結構残っている。東京都内というよりもどこか地方都市に迷い込んだような感じだ。東海道五十三次に関して網羅的に解説してくれているのが次のサイト。
他には、今年4月~6月にかけて、東海道五十三次を岩本輝雄さんという方が実際に歩破していて、NHK BSのサイトで日記が公開されている。
街道てくてく旅 ~街道てくてく旅日記~:
街道の旅は、時間への旅でもあります。乗り物は使わず、歩きます。旅人の目に映ったものや肌と舌に感じたものすべて、歩く道のりでの想い、そうしたものの総体で「街道を歩く」楽しみを満喫します。
旅人・岩本輝雄の旅日記もお伝えします。
こういうのを読むと、よくありがちなハコモノによる点の地域活性化ではなくて、線や面として大きな青写真に基づいた活性化ができないものかと考えてしまう。昨日、日本が少子高齢化世界一だと発表があったが、減る人口と財政難の中、個々の自治体がなんとか活性化しようったって限度がある。もしクルマが通らない今風の東海道五十三次が整備されたら、定常的に賑わうだろうし、僕も歩いて旅してみたいと思うけどなあ。

下は目黒川沿いにある荏原(えばら)神社。鳥居の下の丸い注連縄が珍しい。何の意味なのかよくわからないが、これをくぐって参拝をした。

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商店街の途中には「昭和ネオン高村看板ミュージアム」というのがある。生憎、平日以外は予約制みたいでこの日は見れず。Webサイトを見るととっても面白そうだ。そのうち再訪してみたい。

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小粋な観葉植物の店(花の店leafさん)。看板がいいね。

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蒲焼の匂いにつられて入ったうな泉さん。鹿児島県大隈のうなぎと「坂東太郎」の2種類がある。今回は「内地最後のやつだ。こんなの他にねえよ」と、ご主人お薦めの「坂東太郎」をいただいた。

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坂東太郎とは本来は利根川(Tone River)のことだったり、入道雲のことを指すが、これは「坂東太郎®」というブランド鰻。これは下利根川の天然鰻に近づけるために、そこで採れた小魚を食べさせて養殖したブランド鰻だそうだ。坂東太郎®が卸されている店は他にも何店舗あるが、それほど多くない。天然鰻は滅多にお目にかかれないしそもそも独特のクセがあるので、高級料亭でも行かない限りは実質はこれが口に入る最上級かもね。いやあ、確かにおいしゅうございました。

ちなみに、川の名前としての坂東太郎のことだが、このように人間以外の動物や無生物・行為などを擬人化する呼び方を擬人名(ぎじんめい)と言う。筑後川は筑紫二郎、吉野川は四国三郎と呼ばれている。入道雲も、坂東太郎、石見(いわみ)太郎、安達太郎、丹波太郎、奈良二郎、和泉小次郎、筑紫二郎、信濃太郎、豊後太郎、四国三郎、上総入道という擬人名が土地土地によってあるようだ。さらに、擬人名は日本だけではない。アメリカ合衆国をLady Liberty, Uncle Samと呼ぶようにAnthropomorphism(擬人観)、National personification(国の擬人化)として世界で一般的なようだ。


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