誰であれ、梅田氏の言う「コチラ側」の人が「アチラ側」のことを語るのは2次元の世界の人が3次元のことを語るような違和感を感じるのは何故だろう。データの収集が命であるとか、従来型ITの破壊(MS製品に代表されるバージョニング概念=作り手の都合の破綻、規格リード方式の崩壊、etc)とか、UI(Ajaxは単に手法の一つ)の重要性とか、実利的セマンティック分野に見られる人間対コンピュータの戦いとか、GDriveなどチープ革命の狙いとか本質的なことは何も触れられないからではないかな。
Web2.0を日経コンピュータは取り上げるべきか?:ITpro:いずれにせよ、企業コンピューティングやITベンダー・情報システム部門のレベルの話ではないので、NC(日経コンピュータ)が取り上げる必要はないと僕は思う。強いて言うなら顧客接点ビジネスで少し役に立つかどうか、といったところ。本当はHBR(ハーバード・ビジネス・レビュー)あたりで特集するような話だと思う。実際の日経コンピュータ記事がまだ出ていないので決め付けるわけにはいかないが、月刊FACTAの阿部編集長が編集長ブログにおいて、自分は断固として「団塊世代」であり「コチラ側の人間」であると腹を括った上で手厳しいエールを梅田さんに贈られている、あの一連の記事の方がよっぽど読み応えがあるように思うのだが。
玉置 「色々な企業が簡単に連携でき,新しいビジネスをやれるようになる,ということだと思います。例えば,グーグルのAPIを利用すると,グーグルのサービスを自社の情報システムに組み込めます」
谷島 「それってWebサービスのことじゃないの,昔から言われていた」
玉置 「まさにそうです」
谷島 「そんなの新しくないじゃない」
日経コンピュータがこの時期にWebを取り上げるとしたら、いわゆるダム端末化というか、イントラのはず。内部統制の意識変革に伴い、現場での任意のデータ加工=EUC(陳腐な言い方だが)やデータ配置・保存はもはやタブー。その延長線上の話として、ビルゲイツがもたらした「企業コンピューティングにおけるPCの善→悪への変貌」「便利≠善」という根幹にフォーカスすべきでしょう。だからこそ、シン・クライアントであり、その位置手法としてのWebを用いた業務系システムの100%イントラネット化なのだと。違いますかねー?
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