南部鉄の鉄瓶。美しい! | カレー鍋で8190円。コレ、すっごい掘り出し物と思う。 飾りがないから安いのかなあ? |
鉄は「錆びる」というイメージがあるけど、南部鉄は漆+鉄漿(おはぐろ)を塗りこんで、独特の風合いをかもし出している。でも「使わなければ」錆びるそうで、故に本当の生活道具なのかもしれない。鉄瓶や鍋のようなキッチンもの以外に風鈴とかもある。起源は古くて、万治2年(1659年)京都から御釜師小泉五郎七清行を呼び茶の湯釜を作った約350年前とか南部伸直公が盛岡に城を構えた400年前だとか解説に違いはあるけど、かなりの歴史があることは確か。
すき焼き鍋とかカレー鍋とか見たり触ったりしていると欲しくなってきました。やはりいいものは自らアフォーダンスしてるな。詳しくは以下へどぞ。
奥のほうには岩谷堂箪笥が陳列してあります。これがまた凄い。
スタンダードなタイプ。岩谷堂箪笥は整理箪笥が基本。近年は意匠がいろいろ増えて、車箪笥、閂(かんぬき)箪笥、階段箪笥とかあるそうだ。 | 竜の手打彫り飾りがついた舟箪笥。舟箪笥という名前は大事の際、船に乗せるからで、いわば金庫。約84万円で一瞬ひええと思ったが、この芸術的な出来を考えたらそれでも安いかもしれない。 |
これは閂箪笥かな? 色がとっても綺麗。光沢もあるんだけど、よくある合板のエナメル塗装のとは違って安っぽさが全くない。素晴しい! | いわて銀河プラザ」は晴海通りを挟んで、この歌舞伎座の前にあるのだ。 |
東北はこういう民芸家具が多くて、山形には米沢箪笥、宮城には仙台箪笥とかもあるみたいですね。
京阪神に居るとねえ、どうしても行動範囲が西日本が中心になる。北陸・中国・四国や九州には足を伸ばしても、名古屋以東はなかなか縁がない。信州はスキー。東京は出張やディズニーランド目当てで行くところであり、或いはテレビの中の世界であって、いわば点の存在。東北はテレビで見聞きするぐらいで、誤解を恐れずに言えば外国のよう。21世紀なのにねえ!
でもこうやって東京に住むと、東日本が日常的に視野に入ってくる。この感覚は新鮮! なんか今まで、片目でモノを見ていたのかなーって。特に今回のように、生活に根ざした地道なモノ造りを通じ、派手さはないけど冬の厳しい寒さに耐えながらも真面目に生きている人々の文化に触れると、ある種の羨ましさみたいなものを感じるね。岩谷堂箪笥なんか本当に丁寧に作られていて、手間がかかっている気がする。逆に東北の人から見ると、昔は日本の中心で、遷都以降もお笑い含めてなにかと派手な関西の動きって、ムカつく存在に見えるかもしれんなあ、と思ったり。ああ、あくまで、イメージね。関西でも真面目にモノ造りしてる人はたくさん居ますからね。
岩手には他にも盛岡冷麺とか南部せんべいとか色々ある。青森、秋田、山形、福島、宮城...真面目に調べて今年の夏あたり車で行ってみようかな、って気になりました。日本は広いのだ。
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