本社機能に代表される、組織運営のためのオーバーヘッドコスト(労務費や事務所経費)などは、間接費用として販売・製造原価に配賦されることが多い。この際の妥当性を求めると、ABC(Activity Based Costing:活動基準原価計算)ということになるのだが、たとえそうしたとしても、間接費用は悪者扱い、削減すべき対象として見られがちである。この本では、組織形態の変遷に伴い、フラットな組織においては、情報共有コストなど寧ろ間接費用は増える傾向にあると述べている点に共感した。
他にも、行動経済学ではないけれども、エンパワメントといった行動の動機付けに関する記述や「ザ・ゴール」で有名な制約理論にも触れており、いろいろな「何故」に答えてくれる本として面白かった。アマゾン書評では読みにくいと書かれているが、僕的にはそうでもなかったな。
伊藤 克容
社会経済生産性本部 (2007/08)
売り上げランキング: 399888
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おすすめ度の平均:
学会向け?