TechCrunchの共同創始者キース・ティアのモバイル界隈の分析。
Facebook Homeアプリは16000余のレビューのうち、半数以上が星1つ。これを組み込んだFacebookスマフォ(HTC First)は売れず、AT&TはHTCに売れ残りを返却する羽目に。どうもユーザーには単純にFacebookがホームというのがウケないようだ。おかげで、HTCは製品責任者の小寺氏が先週辞めたり、社内も非難の応酬で大変らしい。一方で、GoogleはチャットアプリのハングアウトをGoogle+から独立させた。しかし、ハングアウトアプリの評価はいまのところまだ芳しくない。
いずれのアプローチもモバイルファースト時代に向けた両社の共通の動きだ。いきなりつまずいてるけど、彼らはその先を見据えてこの方向に進むだろうとキースは述べている。
ではどんな方向か? これまでのモバイルはいわゆるOutlook登場前のWindows3.1時代と同じなんだそうだ。つまり、アプリは単機能で、ユーザーがアプリをいろいろ使い分けていたんだと。しかし最近のトラフィック分析から、SMSのような単機能のメッセージングよりも、アプリレベルからのメッセージングが劇的に増えていることがわかってきた。そして、両社はPCのソーシャルアプリをモバイル化するだけではダメだと気がつき、メッセンジャーアプリを基軸にして様々な機能、ビデオやカメラ・静的ページ・音声検索・Google Nowのような個人ポータル・タイムライン・非同期メッセージングなどを統合しようとしている。そこはモバイル・ファーストを掲げて好調なVineやSnapchatも同じ考えだ。
Appleは統合可能な機能の多さから考えると3番手。WhatsUp、カカオトークやLINEといった後続サービスも、現在のチャット志向から脱却しその戦略に追随する必要がある。また、これらの機能はいずれOSに統合されるだろうとも述べている。
で、統合が完成した暁には、今で言うソーシャル・ネットワーク(SNS)は不要になるという。何故か? 元々人間はソーシャルな生き物であり、スマフォなどのツールが人間のコミュニケーションを自然に扱えるようになれば、敢えて「ソーシャル」なんて言わなくてもよいからだ。
The Future Of Mobile-Social Could Spell The End For Social Networks
http://techcrunch.com/2013/05/18/the-future-of-mobile-social-could-spell-the-end-for-social-networks/