ところで、こんな中にあっても青い網掛けのGoogleはその存在をアピールしている。どんな記事かと読んでみたら、「薬指くっつけるなら12000ドル、中指なら60000ドル」の選択を迫るシーンが話題のMichael Mooreの「Sicko」に対し、Google Health Advertisingチームがブログで言及している件。そうでした、6月29日はiPhoneの発売と同時に、Sickoの公開日でもあったのだ。
Sickoは米国医療業界問題を扱ってますが、悲劇をリンクさせ扇情的である一方で、Michael Mooreは医療業界が行っている努力には何も触れてないので、ネガティブな論調が増えるんじゃないかと懸念を表明している。医療業界に対し、正しい情報を人々に伝えるべくGoogleを利用してくれと言っている。医療業界企業のWebにはそういうことが掲載されているのかもしれないが、見つからない情報は存在しないのと同じだと。
これは記事を書いたLauren Turnerの個人的意見ではなく、エリックシュミット、ラリーペイジ、セルゲイブリンを含めたGoogle社が、「間違った印象操作を防がねばならない」という意思を表明したのだろうという推測もある。Sickoの映画レビューは高評価なだけになおさら興味深い。
*updated*
予想とは違って、彼女の記事は大ブーイングだったみたい。GoogleのMatt Cuttsが簡単にいきさつをサマってくれている。
- Googleは新たに health advertising blogを始めた。先週末に従業員のLauren TurnerがSickoに対する否定的な記事を書き、Sickoに同意できない医療企業は自らの意見を広告できると言及。
- Google BlogoscopedのPhilipp Lenssenが「不愉快だ」と断罪
- ブログを読んでみたら「( ゚Д゚)マズー」と思ったが、どうなるかしばらく様子を見ることにした
- 多くのブロガーが非難のコメント
- Laurenは後続記事をポスト。(あの記事は)Googleの見解ではなく、彼女個人の見解と明言。
Google Health Advertising Blog:「広告はとっても民主的」とやってしまった。「広告には資金が必要」という点を彼女は見落としているために、これが新たな火種になっている。
Whether the healthcare industry wants to rebut charges in Mr. Moore's movie, or whether Mr. Moore wants to challenge the healthcare industry, advertising is a very democratic and effective way to participate in a public dialogue.
Philipp Lenssenも再びGoogle's Ad "Democracy"という長文記事を掲載。「金を払い」「他の検索結果と戦い」「Googleがその金でキャンペーンを張るんだ」という現実を事例交えて解説している。また純粋に技術者ドリブンと思われているGoogleに広告営業部隊が居ることにも触れている。
Matt CuttsはTechCrunchのMichael Arringtonの意見に同意。
Google Faux Pas Retracted:Googleが自社ブロガーの支配を始めるなんて見たくはないと。Googleは公開会社としてたくさんのOffcial Blogを有しているので、Lauren Turnerのようなケースが多発すれば、それなりにレビューをしなくちゃなんない。そんなのは望まないってことだ。
What I don’t want to see is Google start to reign in its bloggers. As a public company Google is almost certainly putting blog posts through their legal and PR departments before they go live (how this slipped through is a mystery). If too many situations like the one above occur, they’ll start to add more policies and layers of review. If that happens, we’ll all have less insight into what’s going on there. I’m hoping it doesn’t.
何はともあれ、わかったことが2つある。1つは真実を知るために僕はSickoを観なくてはならなくなったということだ。2つは僕は女性ブロガーに弱いということ(笑)
まさかと思うが、これらすべてSickoのAdだったってことはないだろうねえ....。