*概要*
Web 2.0 Expoは3回目。開催する度に名称が変わり、2005年は「Web 2.0 Conference in 2005」、昨年は「Web 2.0 Summit」。今年は最高の人出で1万人~1万6千人くらいだったそう。顔ぶれも、ディベロッパー・デザイナー・ビジネスマン・投資家・ブロガーなどなど。Laughingsquidに会場でのスナップが掲載されてる。楽しそう。*特徴*
今年は企業向けのStartUpsが注目を浴びたようだ。SMEという言葉がよく出てくるので何かと思ったら、Small and Medium Enterprise - つまり中小企業の略だった。*ポイント*
まず、VisualStudioやEclipseとは異なるWebベースのアプリ開発環境が出始めているということで、Bungee Labsの名前が挙がっている。Ningはphpによる汎用Webアプリ開発を目指してたけど、今やソーシャルアプリのクローンツールになってしまったし、企業というより個人やベンチャーにフォーカスしてる。一方こちらは明らかに企業向けだ。僕も早速レジスト(ベータ案内は5月から)。驚くような新しい機能があるわけじゃないんだけど、本当に使えそうか見てみたいので...。
これ以外には文書管理のEgnyte(キーワードは共有、自動整理、パワフルな検索、同期)とOne-Time Access CodeソリューションのVidoop(ビデオはここ)、サイト分析のrobotreplay.comの名が挙がる。
Single Sign OnのOpenIDも確実に広がっている。セッションスライドはここ(pdf)
- 消費者向けから、企業向けStartUpsが台頭してきてる(そういえば、先週は郵便局がSalesforce.com採用ってことで一部で話題になったね)
- ベンチャー投資の変化(破壊)。巨大資金を投入するスタイルではなく、小さく投資を始めるところが増えた
- TechCrunchの読者やこのカンファレンスに集うような人々はマイナーで特殊な存在。自分達は市場ではない。市場である実世界(梅田さん言うところの「コチラ側」の世界)からは理解されていない
- ソーシャルメディアに向けてのSEOも無視できなくなってきた。WidgetとかバッジはCPM(Cost per Mill:広告表示1,000回あたりのコスト)がいいらしい。YouTubeやTwitterがいい例。Dion Hinchcliffeによれば「DIY現象」だそうだ。これからはアフィリエイトもWidget時代?
- PCだけに注目してちゃだめ。倍以上の人口ベースを持つケータイ市場もある。先は長いし、謙虚に行こう。次のカンファレンスはインドか中国でやる?
- 次は、オフラインWebアプリが大きな波。Adobeのapolloデモはalpha段階なのにスゴかった
- Geekはプレセンが悲惨。コミュニケーション能力が....
- 携帯自家発電装置のPotenco。The Electric Power Of Crowds。確かにOLPCと合体すればとっても面白いことになると思う
- Dion HinchcliffeのOverview of Badges and Widgetsの元ネタ(下記)は日本語記事化価値ありと思う。
» Tracking the DIY phenomenon Part 1: Widgets, badges, and gadgets
» Tracking the DIY phenomenon Part 2: Mass customization, mashups, and recombinant Web apps
彼は昔から自分のブログで企業情報システムの目線でWeb 2.0をずっと追いかけて提言をしてくれているのだけど(IT-ReduxのIsmael Ghalimiなんかもややそれに近い)、独特の行間(狭い)と文字の小ささからくる読みにくさですごく損をしてたと思う。最近はZDNetでブログを書いているようで、こちらは読みやすい。
[Via Web 2.0 Expo Wrapup, More Thoughts On Web 2.0 Expo, Web 2.0 Expo: All Things Widgets]