唖然としつつ読む本

一度斜め読みして、2回目を気合入れて読んでいるところ。プランクトンが堆積して石油ができる理由から、業界による京都議定書への反撃、将来、石油が一旦枯渇してからどうなるのか?代替エネルギーが風力や太陽光といった再利用型ではなく、水素、原子力・バイオマスに向かう本質的な理由など、かなり面白い内容。お薦めです。就活中の人や仕事でこれから原油先物市場なんかをやる人は勿論、そうでない人も一般知識として知っておいて損はないと思う。訳も非常にこなれていて、読みやすい。

「石油の呪縛」と人類
ソニア・シャー 岡崎 玲子
集英社
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プランクトンの細胞膜組織が炭化水素でできているとか、それの大いなる食物連鎖、絶妙な条件の下に作られる石油、それを発掘しいずれは枯渇させる人類、そしてさらにその後に、と、この世界は時間軸も含め、なんとうまく連鎖しているのかとID(Intelligent Design)信奉者でなくとも思ってしまう。

そしてもう一つ、訳者である岡崎玲子さの経歴を知って再び驚く。
1985年、兵庫県生まれ。3歳半から8歳までカリフォルニア州アナハイムに、その後中国の広州市に在住。帰国後、浜松市の公立小学校6年生で英検1級取得。同市の公立中学校1年生でTOEFL670点、2年生でTOEIC975点を獲得し、国連英検特A級も取得。2000年、全米で三本の指に入るプレップスクール、チョート・ローズマリー・ホール校に合格し、2003年卒業。
21歳って orz.... 
9.11も米国で経験し同級生とディベート。この書籍でなんと5作目。チョムスキースラヴォイ・ジジェクといった有名教授であり思想家達との対談も行っている。楽しみな日本人だ。
しかし言語はやっぱり女性のお家芸なのかなあ。ちょっと、というか、かなり羨ましい。