The Light-Saber Kid

Star Warsファンなら、Ryan Wieber氏という人を知っているかもしれない。彼は7歳から、祖母のPanasonicのVHSビデオを使ってアマチュアとして映画を撮っていた。12歳の時、彼はジュラシックパークの続編「Paleolithic Park」でアワードを受賞。

RYAN WIEBER


RYAN WIEBER

そして彼はいつの日か、Adobe社のAfter Effectsを自由自在に使いこなすようになった。圧巻は下の"Ryan vs. Dorkman"だ。これは彼が19歳の時に作ったものだそうだ。ジョージ・ルーカスが作ったIndustrial Light & MagicのVFXと比べても遜色はない。勿論、最初のStar Warsが出た1977年にはAfter Effectどころかワークステーションも無い時代なので、実現方法は全く違う。それでもアマチュアが1人でこの完成度ほぼ同等のものを作り上げるというのは凄いことだ。



これがインターネットで公開され、彼はあっと言う間にその世界で有名になってしまった。いくつかの短編映画での共同作業を経て、彼はStar Wars関係のビデオゲームを手掛けるLucasArtsにスカウトされ、2003年に就職。なんと19歳でだ。映画じゃなくて何故ビデオ?という問いにはこう答えている。
Youth's career at lightning speed / LucasArts snaps up San Jose high school graduate to create special effects professionally for its video game battles:
'When this opportunity came up, it would have been stupid not to take it, ' he said. 'True, eventually I would like to be working on film projects, but for now, I've got a hell of a day job until I start trying to work on my own bigger film projects or move into that field.'
...
'I'm learning tons and making art, which is what I want to be doing in the end. This is just a different branch of the same tree,' he said.

ライトセイバー(Light Sabers)シリーズなど、彼が作ったVFXのアーカイブをここで確かめることができる。他にもチュートリアルを公開してくれている。After EffectsとPhotoshopを使って、いろんなVFXをどうやって作っているかが解説されており面白い。僕が気に入っているのはProject White Rabbit。ここではStar Warsではなくて、The MatrixのVFXを再現している。

就職はしたが、プライベートの活動もまだ続いている。現在は"Ryan vs. Dorkman 2"の企画が進行中のようで、8月の終わり頃には完成するとか。

今はYouTubeやGoogle Videoを筆頭に、自分の才能を世に問うことが本当に簡単になった。音楽や写真なんかもそうだろう。問題は著作権みたいな部分だが、日本にはかのJASRACがあるわけで。1億総表現社会を目指すには、まずコイツをなんとかしないとねー。


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