よろしかったですかシンドローム

この正月に何度この言葉を聞いたことか。北海道の方言から居酒屋チェーンを通じマニュアル言葉になった説が有力のようですが、何度聞いても慣れませんねえ。割り切るのもちょっと難しい。会社の先輩で北海道に転勤していたF氏は会う度にこのことで怒ってましたね。だいたい、ビジネスではこれは通用しないし、客先でそんな言葉を使ったら「お前、なめとんのか、ゴルァヽ(`Д´)ノ」となる可能性は高いと思いますよ。

ネットでもいろいろ意見が述べられていて、なかなか面白いです。
  1. 「よろしかったですか」の歴史と心理的背景を探ってみる
  2. 「よろしかったでしょうか?」は正しい?
  3. 「よろしかったでしょうか」全国調査
  4. 第11回 『よろしかったですか』
  5. 第271回 よろしかった
  6. 新語「~でよろしかったですか?」は、やめよう。
  7. お店で使う耳障りな言葉
  8. ファジー弁の種類、具体例、改善例
  9. 日本語イイタイホウダイ-自由テーマ-よろしかったですか?
  10. ファミレス敬語にも質がある
「全国調査」まであるとは!(笑) 他にもググると一杯出てきます。10はバイト君の立場からの本音で、ぞんざいな客に対する自衛のために使っている場合があるというようなことが書かれていますが、それ以外は殆どが「そんな言葉はおかしい」という意見や見解。8のファジー弁チェックはちょっと厳しい。僕も結構間違って使ってますです。
「よろしかったですか」は過去形表現を使う北海道でさえ、元々無い言葉らしいですね(明日にでも北海道出身者に確かめてみよう)。尤も、コンテキスト次第では使えないわけではないので、絶対だめと言い出すと反論する人が出てくるみたいです。

他にも、慣れてしまったけど実はおかしな言葉というのがあるというのもわかります。「いらっしゃいませこんにちは○○へようこそ」は変なのです。
日本語Q&A:スペースアルク
業界用語はその集団内で通用すればよいので問題ありませんが、サービス業の場合は集団に属さない人とのコミュニケーションが伴うため言語的な摩擦が生じる場合があります。たとえば「いらっしゃいませこんにちは××へようこそ」という表現を耳にしたことがありますが、これは来店の挨拶と出会いの挨拶と歓迎の意思表示が混在しており、日常ではあり得ない表現と言えます。
確かに言われてみれば、こんな人を馬鹿にした表現はありませんねえ(笑) 業務用語なら隠語でも何でも勝手ですが、接客となるとそれはまずいでしょう。これだけ反発があるのに、外食産業のお偉いさん達はどうして、この、少なからぬ人が不快感を覚える言葉をマニュアルから撲滅しようとしないのか不思議でなりません。

そこで、例えばですね、売上高でマクドナルドの後塵を拝しているロッテリアは「当社の店舗では絶対に『よろしかったですか』とは言いません!」と宣言してみて、来客数や売上の変化を見てみるというのはどう?と提案してみます。僕なら、そういう2種類の同業者があったら「よろしかったですか?」を言わない店に行きますね。

或いは、FirefoxとIEブラウザは、双方とも「XXは既定のブラウザに設定されていません。既定のブラウザとして設定しますか?」みたいなことを聞いてきますよね。あれを「既定のブラウザではありませんが、よろしかったでしょうか?」と文言を変えてみて、シェアの変動を調べてみる(笑) 

もうね、「よろしかったでしょうか?」なんて聞いてきたら二度と使いたくない。いずれにせよブチ切れるほどひどい言い方ではなくて、いたぶられるようにプチむかつくという感じなんですよ、あれは(笑) そこにストレスが溜まる。皆様はいかがでしょうか?

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